研究課題/領域番号 |
20K07286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
並木 繁行 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90452193)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シナプス分子 / 一分子蛍光追跡技術 / シンタキシン / 1分子蛍光追跡技術 / 一分子イメージング / 1分子蛍光イメージング / シナプス / 超解像イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
中枢神経系のシナプス伝達効率の制御機構の理解にはシナプス前部での神経伝達物質放出様式の理解が重要である。シナプス前部でのシンタキシン分子の細胞膜上での動態はシナプス小胞の開口放出とそれに続くシナプス小胞のエンドサイトーシスによる再取り込み過程の制御で肝となる。本研究では申請者オリジナルの蛍光標識技術を駆使してシナプス小胞の開口放出―リサイクリング過程でのシンタキシンの時空間ダイナミクスを1分子蛍光イメージングによって明らかにする。具体的には、ラットの中枢神経細胞への電気刺激や、シナプスの開口放出過程に作用する薬物、分子間相互作用の変化によるシンタキシンのダイナミクスへの影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
シナプス伝達効率の制御機構の解明にはシナプス小胞の開口放出過程を制御するシンタキシン及び関連するシナプス分子の細胞膜上での時空間ダイナミクスの理解が必要である。本研究では、蛍光再生型の蛍光標識法であるDeQODEタグ技術を用いて、シンタキシン及び、PSD-95と協調してAMAPA型受容体の局在を制御するTarp-γ8の時空間ダイナミクスを解析した。PSD-95のクラスターを形成させたCOS7細胞をモデル系とし、PSD-95クラスターとの相互作用でTarp-γ8の動きが制限されること、PSD-95クラスター上においてTarp-γ8が静止している状態と動きやすい状態を遷移しうることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はシナプス伝達効率の制御機構を解明することによって脳の機能に関する重要な知見を提供し、神経変性疾患の病態解明や治療法の開発への貢献が見込まれる。さらに、本研究の成果は神経系疾患の治療において革新的なアプローチを提供し、新たな治療戦略の開発にもつながる可能性があります。また、シナプス分子の時空間ダイナミクスに関連する特定のタンパク質や相互作用の特定により、薬物開発にも応用され、神経系疾患の治療薬の開発に寄与することが期待できる。
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