研究課題/領域番号 |
20K07291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中島 一恵 (久岡一恵) 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (20393431)
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研究分担者 |
森岡 徳光 広島大学, 医系科学研究科(薬), 教授 (20346505)
中村 庸輝 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (60711786)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ミクログリア / 神経障害性疼痛 / 慢性疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性疼痛は既存の鎮痛薬で奏効しないため、より有効で安全な新規鎮痛薬の開発が求められている。したがって、慢性疼痛の病態メカニズムを明らかにし、病態仮説に則った合理的な新薬の開発は急務である。そこで、本研究では慢性疼痛患者と慢性疼痛モデル動物で共通に認められている前帯状皮質ミクログリア活性化に着目して、慢性疼痛の病態と関連する脳内分子基盤の解明にアプローチする。慢性疼痛により生じるミクログリア活性化に伴う機能変化について解析し、慢性疼痛による情動系および感覚系機能異常に対するミクログリアの役割を明らかにすることで、前帯状皮質ミクログリアを標的とした新たな慢性疼痛治療薬の開発への手がかりとする。
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研究成果の概要 |
本研究では慢性疼痛患者と神経障害性疼痛モデルマウスで共通に見られる脳ミクログリア活性化に着目して、神経障害性疼痛の情動系と感覚系の機能異常に対する役割について神経障害性疼痛モデルマウスを用いて明らかにすることを端緒にして、慢性疼痛時の病態メカニズムに関わる脳内分子基盤を解明することを目的として研究を行った。神経障害性疼痛モデルマウスにおいてhigh mobility group box-1 (HMGB1)が脳ミクログリアの活性化に関与する可能性を明らかにした。さらに、活性化したミクログリアが神経細胞の可塑的変化を誘導し、認知機能などの情動面に影響を及ぼすことを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性疼痛が如何にして脳ミクログリアを活性化するのかは、これまで全く不明であったが、本研究はミクログリア活性化に対するHMGB1の関与を明らかにした。これらの独自の知見を切り口として、慢性疼痛時に活性化する脳ミクログリアの機能と役割について見出すことが出来れば、鎮痛薬の創薬ターゲットとしてのミクログリアの新たな可能性を創造することができる。
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