研究課題/領域番号 |
20K07311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 英樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教授 (20372691)
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研究分担者 |
佐田 遼太 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60869783)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 小胞輸送 / 受容体 / 小胞体 / 細胞膜 / 細胞応答 / 分泌タンパク質 / 細胞内トラフィック |
研究開始時の研究の概要 |
私共が所属する研究室は分泌タンパク質DKK1の結合分子として同定した一回膜貫通型タンパク質のCKAP4がDKK1の新規受容体として機能し、DKK1-CKAP4シグナルが細胞増殖を促進することを見出した。これまでに、CKAP4が細胞膜上の脂質ラフト(界面活性剤不溶性の膜微小領域)や細胞外分泌小胞のエクソソームに局在することを明らかにしているがDKK1-CKAP4シグナルが細胞増殖を促進する分子機構は不明であった。本研究において、CKAP4の細胞膜上の脂質ラフトやエクソソームへの輸送機構とCKAP4による細胞増殖機構を解析し、DKK1-CKAP4シグナル経路による細胞応答の制御機構を解明する。
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研究成果の概要 |
分泌蛋白質のWntは初期胚の器官形成に必須であるとともに、出生後、Wntにより活性化されるシグナル経路は器官のホメオスタシスの維持に関与する。Wntシグナル経路の構成分子の遺伝子変異ががん発症に関連することが知られているが、その詳細は十分に理解されていない。Wntシグナルを抑制する分泌蛋白質のDKK1が細胞の増殖やがん化を促進することが報告され、DKK1を介する新規シグナル経路を解明することはWnt研究領域において重要な課題であった。本研究において私が所属する研究室がDKK1受容体として同定したCKAP4の細胞内輸送経路を解明し、DKK1-CKAP4シグナルの活性化との関連を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞増殖を促進するためにDKK1が作用する細胞膜受容体はDKK1の発見以来15年以上にわたって不明であったが、私共が所属する研究室がDKK1受容体としてCKAP4を同定し、DKK1-CKAP4経路による細胞増殖制御を明らかにしてきた。本研究において、CKAP4の小胞体への停留機構や細胞膜への輸送経路を解明し、CKAP4シグナル活性制御の一端を明らかにしたことが学術的意義が高い。私共が作製した抗CKAP4抗体を用いてCKAP4が診断、治療の分子標的になる可能性を見出しており、CKAP4の細胞膜への輸送を制御するAnnexin A2が新規抗がん剤開発の標的となる可能性があり、社会的意義が大きい。
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