研究課題/領域番号 |
20K07317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
石倉 周平 福岡大学, 医学部, 准教授 (40336631)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | セントロメア / ノンコーディングRNA / ヒストンアセチル化 / ZFAT / CENP-B / DAXX / BRD4 / KAT2B / ncRNA / エピゲノム / KAT2B・PCAF / KAT2B/PCAF / Zfat / ガン |
研究開始時の研究の概要 |
細胞分裂において複製した染色体を正確、かつ均等に娘細胞に分配することは、個体の発生や生命の継承にとって必須である。セントロメアは、均等な染色体分配に必須の染色体領域であり、その異常が、がんの発症・進展に深く関与することが広く知られている。タンパク質をコードしないRNA、いわゆるノンコーディングRNAが、セントロメアの機能に重要な役割を果たすことが明らかにされているが、その転写制御機構については全く分かっていない。本研究計画では、核に局在するタンパク質であるZfatが、セントロメアにおけるノンコーディングRNAの転写を制御する分子機構を解明し、Zfatの異常とがんとの関連性について明らかにする。
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研究成果の概要 |
均等な染色体分配に必須の染色体領域であるセントロメアにおいて、ノンコーディングRNA(ncRNA)の転写がその機能維持に重要であるが、その制御機構については不明であった。本研究課題では、①核に局在する転写因子であるZfatがセントロメアに結合し、アセチル化酵素KAT2Bをリクルートし、ヒストンH4リジン8のアセチル化(H4K8ac)レベルを上昇させること、②H4K8acにブロモドメインタンパク質BRD4が結合すること、③BRD4により活性化されたRNAポリメラーゼIIがセントロメアからのncRNAの転写を行うことを明らかにし、ZfatによるセントロメアncRNAの転写制御機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不活性なクロマチン領域だと考えられていたセントロメアからncRNAが転写されていることが明らかにされて以降、セントロメアの機能および形成過程におけるncRNAの重要性が報告されてきた。しかしながら、その転写制御機構については全く不明であった。また、セントロメアの機能異常とガンとの関連性が報告されているが、その分子メカニズムについても不明であった。本研究により、Zfatによるセントロメアにおける転写制御機構が明らかになり、ZfatがセントロメアncRNA転写に必須の因子として世界で初めて同定された。今後、Zfatが関係するセントロメアの機能異常とガンとの関連性が明らかになることが期待される。
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