研究課題/領域番号 |
20K07334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 群馬大学 (2021-2022) 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 (2020) |
研究代表者 |
川辺 浩志 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00582454)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ユビキチン化 / 超解像顕微鏡 / ユビキチン / シナプス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、E3ユビキチンリガーゼであるNedd4-2によるユビキチン化がいかにしてスパイン形態とシナプス伝達そしてシナプス可塑性を制御するか明らかにする。そのために神経細胞特異的Nedd4-2条件付き欠損マウスでのスパインの微細形態の変化と、PSD構成タンパク質そして神経伝達物質受容体の局在の変化を超解像STED顕微鏡で明らかにする。さらに電気生理学的実験で、神経細胞特異的Nedd4-2条件付き欠損マウスを使ってシナプス伝達とシナプス可塑性の変化を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では神経細胞特異的Nedd4-2欠損マウス(Nedd4-2 cKO)を使ってNedd4-2がスパイン形態とシナプス可塑性に重要か検討するために研究を開始した。その結果、Nedd4-2 cKOはシナプス可塑性について興味深い表現型を示した。同定した基質タンパク質の発現量がNedd4-2 cKOで増加していることを確認している。この基質タンパク質の発現量の上昇がシナプス可塑性の表現型の原因であることを明らかにした。また、Nedd4-2 cKOでシナプス構成タンパク質の微細局在とシナプス微細形態がどのように変化しているか検討するための超解像顕微鏡技術を立ち上げた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経科学研究の領域で、特異的ユビキチン化の意義は神経変性疾患を中心に研究されてきた。この研究分野において日本は世界をリードしている。一方で、神経細胞の正常な機能、特にシナプスにおける機能における特異的ユビキチン化の意義はほとんど研究されてこなかった。本研究では未知な部分が多いシナプス可塑性の制御における特異的ユビキチン化の役割を世界に先駆けて明らかにした。この成果は記憶のメカニズムが明らかになるだけでなく、Nedd4-2による基質タンパク質のユビキチン化を制御することで認知症の治療法の開発へと発展する可能性が期待できる。
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