研究課題/領域番号 |
20K07336
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松下 一之 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (90344994)
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研究分担者 |
澤井 摂 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (10400962)
石毛 崇之 千葉大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (30757315)
木村 明佐子 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 講師 (40727939)
西村 基 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (80400969)
星野 忠次 千葉大学, 大学院薬学研究院, 准教授 (90257220)
北村 浩一 千葉大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (90842881)
小林 崇平 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 講師 (90846940)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | FIR / リボソーム / RNA-Seq / 癌 / 希少疾患 / TFIIH / がん / リボソーマルRNA / TFIIH p62 subunit / rRNA / ヒストンアセチル化 / スプライシング / がん診断 / がん治療 / 転写後調節 |
研究開始時の研究の概要 |
c-myc遺伝子転写抑制因子FIR(Far-upstream element-binding protein-interacting repressor)(別名PUF60)がc-myc遺伝子の発現増大をもたらす機序として、スプライシング変異 (FIRΔexon2) が発現し、ドミナントネガティブ効果によりc-myc遺伝子の転写が活性化している。FIRおよびFIRΔexon2タンパク質がリボソームタンパク質、プライシング因子(hnRNPs),mRNA結合タンパク質などを介して、遺伝子の転写後調節にどのような影響を与えるかを詳細に調べる。
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研究実績の概要 |
c-myc遺伝子転写抑制因子FIR(Far-upstream element-binding protein-interacting repressor)(別名PUF60)がc-myc遺伝子の発現増大をもたらす機序として、FIRの転写抑制部位のexon 2を欠損したスプライシング変異 (FIRΔexon2) が発現し、ドミナントネガティブ効果によりc-myc遺伝子の転写が活性化していることを見出した。本研究ではさらにFIRおよびFIRΔexon2タンパク質がリボソームRNAの発現変化に関与していることをRNA-seqにより同定した。すなわちFIRおよびFIRΔexon2は転写、選択的スプライシングやリボソーム形成などにも関与している多機能分子と考えられる。リボソームの構成タンパク質が癌細胞や希少疾患において正常細胞と異なっていることが報告されている。本研究では、がん細胞において、FIRおよびFIRΔexon2が多くのリボソームタンパク質の発現(rRNAやRPレベル)に影響を与えることをRNA-Seqで調べた。その結果、FIRはリボソームの発現に関与していることが示唆された。そのため、FIRΔexon2はがん細胞におけるリボソームの転写の不均一性に関与していると考えられた。癌や希少疾患のリポソームタンパク質の構成の発現量や組み合わせの変化、あるいは構成するリボソームタンパク質の遺伝子変異などが起こっていることが報告されているが、臨床検体における詳細は不明の点が多い。本研究ではリボソーマルタンパク質をmRNA, タンパク質レベルで検出する系を作製して検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究はほぼ予定通り進んでいる。現在、これまでの研究成果を論文としてまとめている。FIR(PUF60)がTFIIHのp62 subunitと相互作用することが示唆された。それによりFIRがRNA Polymeraseの働きに関与し、多くのリボソーマルRNAの発現調節に影響していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの流行による研究計画の予定変更があった。研究自体は順調に進んでいる。論文投稿において、査読者からの指摘に対応して記載内容に修正を加えているところである。
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