研究課題/領域番号 |
20K07339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
駒井 浩一郎 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (40304117)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 自己炎症性疾患 / インフラマソーム / ASC / スプライスバリアント / 新型コロナウイルス感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な認知症、感染症、生活習慣病などは21世紀に定義された概念「自己炎症性疾患」として認識されつつある。これらは各疾患の原因物質による危険シグナルを細胞内に伝達する様々なインフラマソーム複合体の機能異常が一因である。申請者はこれまでにインフラマソームの共通構成分子 ASC のスプライスバリアントを日本人集団中に独自に見出した。ASC は現在知られている唯一のインフラマソームアダプターであることから、その機能異常は様々な自己炎症性疾患の病態形成へ関与すると考えられる。そこで本研究ではバリアントASCの機能解明とその産生機序を明らかにし、自己炎症性疾患に共通な病態形成機構の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
SARS-CoV-2由来ORF3a共存下でASC機能亢進型エクソン2欠損スプライスバリアント(Δexon2)は野生型に比して有意に高いIL-1βを産生することを認めた。またインフラマソーム結合新規因子として抗菌ペプチドDermcidinを同定した。ASCはrs8056505A>G SNPによってΔexon2優位になりIL-1βによって野生型優位になる。そこでIL-1β刺激THP-1細胞のRNAseqを行いMASCRNAなどスプライシング調節因子の発現を認めた。以上よりSNPによるΔexon2発現に伴うIL-1βがスプライシング干渉しASCバリアントが周期発現する「周期発現モデル」を提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、ASCの機能亢進型スプライスバリアントを生じる選択的スプライシングがSNPとASC依存的に産生されるIL-1βによって制御されることが明らかになった。このことより申請者はバリアントと正常型がASCが自己形成するネガティブフィードバックループによって周期的に交互発現する「周期発現モデル」を提唱するに至った。これは自己炎症性疾患に多く認められる周期的炎症のメカニズムを説明しうる初めてのモデルであり、今後本モデルの検証を行うことで、生活習慣病や認知症の一部、新型コロナウイルス感染症の増悪など多くの疾患を包含する自己炎症性疾患の効果的な診断法や治療法の開発につながると考えられる。
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