研究課題/領域番号 |
20K07358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小谷 武徳 神戸大学, 医学研究科, 助教 (40455960)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腸上皮細胞 / 細胞寿命 / mTORC1 / Tsc2 / Ras / CD47 / 腸幹細胞 / Src / Wntシグナル / ターンオーバー |
研究開始時の研究の概要 |
各組織を構成する細胞はそれぞれの種類ごとに固有の寿命をもつことが知られるが、細胞の寿命を決定するメカニズムについてはこれまでほとんど明らかにされていない。そこで本研究では、細胞の生涯を比較的観察しやすいマウス腸上皮細胞を研究対象とした解析を行なうことにより、細胞外・細胞内の両面から「腸上皮細胞の寿命制御に関わる分子基盤」を解明する。さらに、その異常と腸疾患の病態との関係についても検証する。
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研究成果の概要 |
腸上皮細胞はLgr5 陽性腸幹細胞から継続的に再生されるが、 成熟した腸上皮細胞の寿命は比較的短く、その適切な制御は腸の恒常性を維持する上で重要であると考えられている。本研究では、受容体型プロテインキナーゼの下流分子であるmTORC1やRas が 腸幹細胞の維持に重要なWnt シグナル伝達経路を阻害し、Lgr5 陽性腸幹細胞の数を減少させることを見出した。 これらの成果から、mTORC1およびRasとWntシグナル伝達経路の間のクロストークが、腸上皮細胞の恒常性を制御しており、腸疾患の発症とその治療にとっても重要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸上皮細胞の寿命制御メカニズムについて理解することを目的とした本研究の成果は、学術的に未解決な問題である「細胞寿命の制御機構の解明」に寄与する。一方で近年、食の欧米化に伴って我が国でも増加傾向のある炎症性腸疾患や大腸がんなどの発症機構の理解にも本研究の成果は寄与する。そのため本研究の成果はこれらの腸疾患の診断法や治療法を開発する上で有力な情報を提供することが想定される。
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