研究課題/領域番号 |
20K07371
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
内田 克典 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60362349)
|
研究分担者 |
広川 佳史 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (30322738)
岸和田 昌之 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (40501961)
石井 健一朗 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (90397513)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 一次線毛 / 膵癌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、膵癌細胞の挙動における一次線毛形成およびEGFR/USP8/CRL3/Tricho/AurA経路の関与、抗癌剤などによる一次線毛形成とEGFR/USP8/CRL3/Tricho/AurA経路による増殖制御機構への影響を解明し、分子標的薬などの開発の可能性を探る。加えて、正常膵導管細胞で広く観察される一次線毛の腫瘍細胞での出現、およびその出現と臨床病理学的因子との関係、膵癌に対する化学療法、放射線療法の有効な指標になるかを明らかにすることを目指す。
|
研究成果の概要 |
術前治療を行った膵癌症例と術前治療を行っていない膵癌症例について一次線毛の有無の確認を行ったところ、術前治療なし群では一次線毛の出現は確認できなかった。一方術前治療あり群では治療によると思われる変性を有する癌細胞には一次線毛がみとめられたが、変性のない癌細胞には認められなかった。また癌細胞株を用いた場合でも、臨床検体から得られた結果と同様に、治療による一次線毛の出現を確認した。以上から膵癌における一次線毛出現は術前治療の効果を測る指標となりうることが示された。 しかしながら、一次線毛制御因子であるUSP8/CRL3/Tricho/AurA経路の働きの解明に至らなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
治療が行われ、かつ効果があるとされる癌細胞には一次線毛が出現していることが明らかとなった。膵癌に対する術前治療効果の客観的指標は現在まで確立されていないが、今回の研究により、一次線毛が術前治療の効果を推測する客観的指標となりうる可能性が示された。
|