研究課題/領域番号 |
20K07372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤倉 航平 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (50773751)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膵癌 / 前がん病変 / メチル化 / 前癌病変 / 脱メチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌は抗癌治療の発展した現在においても予後不良であり、難治癌の代表的存在として知られている。膵癌では多段階発癌モデルが実証されており、膵管上皮細胞や腺房細胞に、KRAS、CDKN2A、TP53、SMAD4等の遺伝子変異が積み上がり、組織学的に定義された前駆体(前癌病変)を介して、浸潤癌に進行すると考えられている。しかしながら、これらBIG4の変異の前段階、つまり腫瘍発生最初期における細胞内異常は依然として未解明である。研究代表者は、膵腫瘍発生の最上流を解明するために、DNA脱メチル化中間産物及び脱メチル化酵素TETを解析する。
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研究成果の概要 |
膵癌・前癌病変4型 (PanIN、IPMN、MCN、IOPN) ・正常膵管上皮を対象に、DNA脱メチル化中間産物である5-ヒドロキシメチルシトシンを免疫組織学的に染色したところ、ほぼ全ての病変でシグナル低下を確認した。この現象はすべての異型度の病変で観察された。5-ヒドロキシメチルシトシンの生成には、TET遺伝子が必要なため、TET1を染色したところ、同様に発現の異常低下が確認され、さらに両者には明瞭な相関関係が見られた。脱メチル化が初期の膵腫瘍においても異常を来していることを包括的に解析し明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TET1の低下が5-ヒドロキシメチルシトシンの低下の原因である可能性が示唆された。脱メチル化が初期の膵腫瘍においても異常を来していることを包括的に解析し明らかにしたのは、本研究が初めてである。将来的にTET1が引き起こす脱メチル化異常は膵癌とその全眼病右辺の治療対象となりうる可能性が示唆された。
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