研究課題/領域番号 |
20K07408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
甲斐 敬太 佐賀大学, 医学部, 准教授 (60516540)
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研究分担者 |
菰原 義弘 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40449921)
田中 智和 佐賀大学, 医学部, 助教 (60781903)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 胆嚢癌 / 樹状細胞 / 単球 / CD1a / 多核巨細胞 / 腫瘍免疫 / マクロファージ / 細胞傷害性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
進行胆嚢癌は極めて予後不良であり、有効な治療法の開発が急務である。申請者はこれまでに進行胆嚢癌の一部にCD1a陽性樹状細胞が高度に浸潤している群が存在し、その様な症例では進行胆嚢癌にも関わらず良好な臨床経過を辿ることを見出した。しかしながら、腫瘍組織におけるCD1a陽性樹状細胞の免疫応答メカニズムや、腫瘍細胞とCD1a陽性樹状細胞との相互作用機序は、未だ解明されていない。 本申請研究は、①胆嚢癌組織におけるCD1a陽性樹状細胞の腫瘍免疫応答メカニズム、さらに、②CD1a陽性樹状細胞と腫瘍細胞との相互作用機序、を明らかにし、新たな治療法の糸口を追及する。
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研究成果の概要 |
CD1a陽性樹状細胞(CD1a-DCs)と胆嚢癌細胞との相互作用機序を解明するため、単球を培養しCD1a-DCsに分化誘導。胆嚢癌細胞株との相互作用を解析した。また、胆嚢癌の所属リンパ節におけるCD1a-DCs浸潤意義を解明するため、胆嚢癌組織と所属リンパ節でCD1a-DCsの浸潤を解析した。その結果、癌細胞からもCD1a-DCsが誘導される、癌細胞とサイトカインが存在する状況下で多核巨細胞が誘導される、転移リンパ節でのみCD1a-DCsの高度浸潤が認められる、リンパ節転移例において原発巣のCD1a-DCsの浸潤は有意に生存期間と関連する、という新しい知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究成果から「血管から遊出した単球は腫瘍との直接相互作用でCD1a-DCsに分化し、リンパ節に移動することなく腫瘍局所で免疫応答を行う」という仮説が提案できる。今後CD1a-DCsを誘導する腫瘍の発現形質に焦点をあて研究を行うことで、CD1a-DCsを介した腫瘍免疫応答のメカニズムの解明、ひいては新規の免疫療法の開発に期待できる。また「癌細胞とサイトカインが存在する状況下で、単球から多核巨細胞が誘導される」という副産物的な成果が得られた。これは固形癌手術検体の病理診断時に稀に認める「リンパ節のsarcoid reaction」という現象を説明する手掛かりとなる知見である。
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