研究課題/領域番号 |
20K07413
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
三枝 信 北里大学, 医学部, 教授 (00265711)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | S100A1 / p53 / MDM2 / 子宮内膜癌 / p53 / 子宮内膜癌細胞 / アポトーシス / 増殖 / 子宮癌肉腫 / S100A4 / 非筋細胞ミオシンII / がん幹細胞 / 子宮がん肉腫 |
研究開始時の研究の概要 |
①S100A4による子宮内膜がん細胞でのがん幹細胞誘導過程で、研究代表者の独自の手法である免疫沈降とshotgun proteomics法の併用により、そのパートナー分子として同定したNMIIを用い、②S100A4/NMIIシグナルによるがん肉腫幹細胞誘導・維持の観点から子宮がん肉腫発生過程の分子機構を解明し、そして、③新たにがん肉腫・間質相互作用による形成されるがん肉腫幹細胞ニッチを病理組織標本上で可視化する。
|
研究成果の概要 |
正常子宮内膜組織と子宮内膜癌(Em Ca)におけるS100A1、p53、MDM2の発現を検証した。S100A1はEm Ca細胞株においてMDM2と相互作用したが、p53とは相互作用しなかった。p53/MDM2相互作用阻害剤により、p21waf1やBAXが増加した。S100A1の過剰発現は細胞遊走を亢進させ、アポトーシス作用を誘導した。正常子宮内膜では、S100A1の発現は分泌期および月経期の子宮内膜腺細胞で有意に増加した。高S100A1はMDM2およびp21waf1の発現、アポトーシスの状態と正の相関があり、Ki-67スコアとは逆相関があった。しかし、このような相関はEm Caでは認めなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、コロナ渦による研究環境の変化等に計画通りに進めることが困難となった。そこで、子宮がん肉腫の起源である子宮内膜癌を対象に、まずは、S100ファミリーメンバーが子宮内膜腺細胞の恒常性維持や発がんに関与する可能性について、S100A1とp53/MDM2との関連した結果、S100A1 の発現は、正常子宮内膜組織の月経周期において、MDM2 との相互作用を通じて細胞増殖、アポトーシス、移動を調節している。一方、子宮内膜癌では、このような機能相関が破綻していることを明らかした。この研究成果は、子宮がん肉腫発生過程におけるS100ファミリーの機能を解明の第一段階で、今後は当初の研究目的を検証する。
|