研究課題/領域番号 |
20K07426
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岡山 哲也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30636535)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | サイトカイン放出症候群 / がん免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
進行がんは不治の病であったが、強力ながん免疫療法の開発により完治を目指すことの出来る新時代を迎えたが、副作用も強力になり、その最たるものはサイトカイン放出症候群(Cytokine ReleaseSyndrome; CRS)と呼ばれ、しばしば致死的となる。 その病態把握の動物実験モデルは、現時点では重度の免疫不全マウスを用いた不自然なモデルしか存在せず、正常免疫マウスでの動物実験モデルはこの世に存在しなかったが、我々は偶然にも正常免疫マウスでの動物実験モデルを発見した。 このモデルを詳細に検討し、がん免疫療法によるCRSに対する病態把握や新規治療法確立に向けた検討を目的としている。
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研究成果の概要 |
がん免疫療法により、治療効果は上がったが、副作用も強力となり、その最たるものは、サイトカイン放出症候群(CRS)と呼ばれ、しばしば致死的となる。その病態把握に対し、我々は、偶然にも免疫不全では無く、正常免疫マウスでの動物実験モデルを発見した。詳細な検討として、NK細胞の2回投与後の致死に至るまでに摘出した各種臓器(脳、心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓)についてHE染色などによる検討を行ったが、各臓器には著明な炎症細胞浸潤や、損傷所見は認めなかったため、同時に採取した血清の31種のサイトカイン測定を行い解析を行った。その結果、CCL1、CCL7、CCL24が中心的な役割を担っている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん治療に革新をもたらした免疫チェックポイント阻害剤は、副作用も強力である。その最たるものは、サイトカイン放出症候群(CRS)であり、致死的となり得る。その病態解明や制御は喫緊の課題であり、我々は世界初の免役不全マウスを用いない自然免疫下での動物実験モデルを確立した。このモデルを用い、網羅的なサイトカインの検索にて、CCL1、CCL7、CCL24が中心的である可能性が示唆された。 今後これらの新たな知見からCRSの病態解明・制御に向けた検討を行うことは、がん免疫療法のみならず、CRSは新型コロナウイルス感染症でも注目されたものであり、学術的な意義のみならず、社会的意義も大きいものと思われる。
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