研究課題/領域番号 |
20K07432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
星 雅人 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (40633996)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | KMO / 3-hydroxykinurenine / Endotoxic shock / Interleukin-6 / ATF4 / Sepsis / 3-hydroxykynurenine / CLP / LPS / 敗血症 / トリプトファン代謝 / IDO / 炎症性サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腫瘍や自己免疫性疾患等の各種炎症性疾患において、免疫チェックポイント阻害剤を始めとした自己免疫の制御が、極めて高い治療効果を上げることが知られている。一方で、細菌感染等により引き起こされる敗血症は、抗菌薬による治療が中心であり致死率や耐性菌の増加が課題となっている。本研究は、炎症性サイトカインにより酵素誘導され、免疫細胞を強力に制御することで注目されているトリプトファン代謝に着目し、敗血症における自己免疫制御機構への作用機序の解明と病態把握及び治療介入できる集団を弁別する検査法の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
敗血症の理解は進んでいるものの、負担を軽減する新規の治療的介入はいまだ見つかっていない。現在の治療法は限られており、死亡率が年々低下しているのは、支持療法の改良によるものである。ここでは、KMO阻害剤Ro61-8048で処理したWTマウスまたはKMOKOを用いて、LPS誘発内毒素血症におけるKMOの免疫制御における役割を検討した。その結果、KMOKOマウスにおいて、LPS誘発またはCLPの死亡率および肝IL-6産生が増加し、肝マクロファージにおけるATF4シグナルの増加が関与していると考えられた。さらに、敗血症マウスを3HKで処理すると、KMOの有無に関わらず、死亡率および炎症反応が減少した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗菌薬の出現により細菌感染による死亡率は著しく減少したが、抗菌薬使用による耐性菌の問題やさらなる治療成績向上には、細菌を標的とする抗菌薬に加えて、生体側の免疫制御を標的とした新規治療戦略および検査法の確立が早急の課題である。 本研究では、マウス敗血症モデルにおけるKMOの役割を明らかにしたと共に、KMOの制御は耐性菌やさらなる治療効果の向上に向けた新規治療戦略となり得ることが期待された。
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