研究課題/領域番号 |
20K07449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
星野 昭芳 北里大学, 医学部, 講師 (00392382)
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研究分担者 |
村雲 芳樹 北里大学, 医学部, 教授 (40324438)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント阻害薬 / 治療効果予測 / 悪性黒色腫 / バイオマーカー / 腫瘍遺伝子変異量 / REV7/MAD2L2 / 事前予測 / tumor mutation burden / 損傷乗り超えDNA修復 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 損傷乗り超え DNA複製 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤は、悪性黒色腫など従来の化学療法が奏功しない症例においても優れた効果を発揮し、研究を主導した本庶佑・京都大特別教授が2018年のノーベル医学生理学賞を受賞たこともあり社会的にも大きな関心を集めた。その一方で高価な薬剤であり、治療効果を期待できる患者に投与されることが望ましく、投与前に簡便に治療効果を予測できるバイオマーカーの開発が望まれている。 本研究では、DNA修復遺伝子であるREV7発現量を解析することで、免疫チェックポイント阻害剤の効果を予測する簡便かつ安価なマーカーに活用可能かどうかを検証する研究案であり、その研究成果は医療経済的にも広く注目されると考えられる。
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研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(immuno-checkpoint inhibitor:ICI)の投与により悪性黒色腫の治療奏功した患者と、治療効果に乏しい患者について、診断時に生検されたホルマリン固定パラフィン包埋病理組織切片を後方視的に、REV7/MAD2L2発現をin situ hybridization(ISH)法により解析した。ICI奏功症例には、全例ではないがMAD2L2 ISH高値の症例が複数確認された。一方で、ICI非奏功症例においてはMAD2L2 ISHは解析した全症例で低値もしくは非検出であった。ISH高値症例では、腫瘍遺伝子変異量(TMB)蓄積との相関性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)奏功症例を事前予測する日常診療に有用なマーカーは目下開発中である。ICI有効性の予測因子として①腫瘍細胞因子、②腫瘍免疫因子、③腫瘍免疫に影響を与える因子、の3種類が想定される。現状③は癌細胞PD-L1発現の評価が汎用性が高く臨床応用されているが、効果予測の信頼性はやや低い。②は腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は目下研究段階である。一方で①は腫瘍遺伝子変異量(TMB)にICI事前予測指標の有用性が指摘されるも高額かつ非簡便であり汎用的利用が難しく、本研究によるREV7/MAD2L2評価を安価簡便かつ汎用性のあるTMBの間接的評価法として提案し、臨床応用を期待する。
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