研究課題/領域番号 |
20K07462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
金子 伊澄 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20515720)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マラリア / 転写因子 / ガメトサイト |
研究開始時の研究の概要 |
マラリア原虫ガメトサイトは人から蚊への伝播を担う唯一のステージであるが、この無性増殖ステージから有性生殖ステージへの分化の機構は長らく謎であった。しかし最近の転写因子研究により少なくとも3つのAP2 (APETALA2)ファミリー転写因子がこの過程において重要な役割を果たしていることが分ってきた。本研究では3つの転写因子AP2-G, AP2-G2およびAP2-FGを手がかりとして、初期ガメトサイトの形成から雌雄ガメトサイトの分化へと至るガメトサイト形成過程の制御機構を解明することを目的とする。本研究提案の成果は複雑なステージから成るマラリアライフサイクル成立の根本原理解明につながるだろう。
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研究成果の概要 |
転写因子AP2-Gの標的遺伝子及びcis配列を同定した。その標的遺伝子中に新規雌ガメトサイトの転写因子AP2-FG2を見出した。AP2-FG2は雌ガメトサイトの核に局在し雌特異的遺伝子の上流域へ結合しその遺伝子発現を制御する事を明らかにした。さらに雄ガメトサイトの分化に関与するSNF2-like chromatin remodeling ATPase、gSNF2を見出した。gSNF2欠損原虫では正常な雄ガメトサイトを形成することができず蚊への伝播能が完全に失われていた。gSNF2は雌雄ガメトサイト遺伝子群の上流域に存在する特異的配列に結合し、その遺伝子発現制御に関与する事を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果はマラリア原虫の複雑なライフサイクル成立の根本原理の解明の一端を担うものであり、世界的に問題となっているマラリア感染症の予防・治療に繋がると考える。
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