研究課題/領域番号 |
20K07463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 (2022-2023) 大阪大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
有末 伸子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00242339)
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研究分担者 |
東岸 任弘 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授 (20379093)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マラリア原虫 / 保存的遺伝子 / 比較ゲノム / ゲノム編集 / 保存的タンパク質分子 / タンパク質分子相互作用 / バイオインフォマティクス / Conserved Protein / 機能解析 |
研究開始時の研究の概要 |
過去に採択された科研費での課題において、マラリア原虫種だけに保存され続けてきた遺伝子群、約40種を同定した。これらの遺伝子がコードするタンパク質は複雑な生活環を持つマラリア原虫のユニークさに関与していると考えられる。本研究では、40種の候補から赤血球期に発現が多いものを選択し、発現場所、必須・非必須などの情報を合わせて特に重要と思われるものを絞り込み詳細な機能解析を行う。またタンパク質に対する抗体の作用やタンパクの機能を阻害する薬剤選択も行う。これにより、マラリア原虫を特徴づける生物学的分子基盤を解明し、マラリア征圧を目指した対策に役立てる。
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研究実績の概要 |
マラリア原虫だけで共有されている遺伝子のうち、マラリア原虫種間で塩基配列の変異が少ないものはマラリア原虫を特徴づけるような機能に関与すタンパク分子をコードしていると考えられる。そのような遺伝子の中で既知の機能ドメインをもたないために、その機能が不明であるものをピックアップして機能解析をすることを目的としている。ピックアップされた40余りの遺伝子の中で特に発現量の多かった分子Xについて解析を進めている。分子Xはマラリア原虫の生存に必須な分子であると考えられ、ノックアウトが出来ない。そのため、機能を推測するために分子Xの強発現株、発現量を低下させたノックダウン株の作製、局在を詳細に解析するための抗体作製を試みたがいづれも成功に至っていない。マラリア原虫の遺伝子はATリッチであり、組み換えタンパク質の作製が難しい。大腸菌のコドンに合わせた合成遺伝子を作製し、分子Xの発現を試みたり、合成ペプチドを抗原としてウサギに接種して抗体を作らせ、それを使ってウエスタンブロッティングを行ったりしたが、分子Xを検知する抗体の作製には成功していない。これを打破するために、市販の抗体が使用できるタグ付きの分子Xの作製や大腸菌以外にもマラリア原虫のタンパク発現に実績のあるコムギ胚芽を用いる無細胞系タンパク質発現系を使用するなどの準備をしている。また、これまでに分子Xに蛍光タンパク質を融合させた「分子X-mCherry」の作出をゲノム編集により作出できているのでmCherryを標的とした抗体を利用することも考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
機能解析には抗体が必須であるが、分子Xについて、合成ペプチドによる抗体、組み換えタンパク質による抗体、いずれも分子Xと反応する有効な抗体を作製することが出来ていない。
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今後の研究の推進方策 |
市販の抗体が使用できるタグ付きの分子Xの作製や大腸菌以外にも無細胞系タンパク質発現系を使用するなどの準備をしている。それ以外にも末端に蛍光タンパク(mCherry)を融合タンパクとして発現する「分子X-mCherry」が作出できているので、mCherryを標的とした抗体により分子Xを検出する方法を試みる。抗体は免疫電顕 や相互作用している分子を特定するための免疫沈降実験に使用する。また、マラリア原虫に特異的で機能が不明な分子は40個ほどピックアップしてあるので、分子X以外の分子についても同様の解析を行う。
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