研究課題/領域番号 |
20K07479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
金廣 優一 島根大学, 医学部, 特別協力研究員 (60609197)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 細菌 / 肺炎桿菌 / シデロフォア / 莢膜 |
研究開始時の研究の概要 |
高病原性肺炎桿菌(高病原性株)は健常者にも感染し、肺炎や敗血症、肝膿瘍など重篤な感染症を引き起こす。わが国における高病原性株感染例は増加しており、その中に多剤耐性株の感染例が含まれるため治療に困難を伴う。高病原性株は通常株と比べ、外毒素を保持していない代わりに、大量の莢膜を形成すが、その分子機構はよくわかっていない。応募者は、高病原性株が高頻度に保有する鉄捕捉分子アエロバクチンに着目し、アエロバクチンの欠損株を作成したところ、莢膜形成が低下した。本研究では、アエロバクチンによって制御される新しい莢膜形成誘導機構を明らかにする。この分子機構は腸内細菌科の他の菌にも存在する可能性が高い。
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研究実績の概要 |
強毒性の肺炎桿菌は、健常者にも感染し肺炎や敗血症などを引き起こす致死性の高い感染症である。近年、多剤耐性の強毒性肺炎桿菌が出現し、治療が大変困難となっているため、強毒性肺炎桿菌感染症に対する新たな治療戦略が求められている。応募者は、強毒性肺炎桿菌が高い頻度で保有しているシデロフォアAerobactinに着目し、その欠損株を作製したところ、病原因子の莢膜形成が低下することに気が付いた。本研究では、ルシフェラーゼレポーターアッセイを用いてAerobactinが促進する莢膜形成活性化分子を同定する。次に莢膜形成活性化分子の働きを阻害する化合物をスクリーニングすることで、強毒性肺炎桿菌の莢膜形成を強力に阻害できる新しい抗菌薬を開発する。莢膜形成の低下は、鉄を制限することで顕著に低下することが莢膜合成遺伝子発現解析と莢膜成分の定量実験により明らかになった。
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