研究課題/領域番号 |
20K07490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
山澤 龍治 摂南大学, 薬学部, 助教 (20624068)
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研究分担者 |
桑名 利津子 摂南大学, 薬学部, 講師 (50330361)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | システインプロテアーゼ / 芽胞 / zymogen / プロセッシング / プロテアーゼ / X線結晶構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
芽胞形成菌は栄養飢餓状態になると栄養細胞形態から芽胞へと形態変化する。加熱等の対応は行われているが、芽胞は耐熱性が高く、常在菌であることから食品混入は完全に防ぐことはできない。食品製造業会において、食の安全性・信頼性の面から芽胞への対処は強く望まれている。 YabG は2000年に芽胞形成に重要なタンパク質分解酵素であることが明らかにされたが、詳細な機能は未だに明らかになっていない。本研究課題は、YabGの詳細な機能を明らかにすることで、芽胞をターゲットとした抗菌薬、食品安定剤の開発に繋げることを目的としている。
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研究実績の概要 |
枯草菌YabGの組換え体YabGは芽胞形成菌に存在する34 kDaのタンパク質をコードする遺伝子で、芽胞殻に含まれる芽胞形成タンパク質をプロセシングするプロテアーゼであることが報告されている。既存のプロテアーゼとの相同性は低く、MEROPSデータベースの分類はfamily U57(unknown catalytic type)で、触媒機構等は不明であった。 これまでに組換え体を用いてYabGがアルギニンのC末端側を加水分解するエンド型システインプロテアーゼであることを明らかにした。さらにSporopainがLys基質に対して活性が無い、Arg特異的であることを明らかにした。これはMEROPSデータベースに登録されている113種のシステインプロテアーゼのファミリーのいずれとも配列が一致しない、新規のシステインプロテアーゼであることを明らかにし、我々はYabGを「Sporopain」と命名した。Sporopainの活性中心付近の配列はClan CD に属する酵素群と配列が類似することから、Sporopain はClan CDに属すると考えられる。Sporopainは全長35 kDaで発現したあと、自己分解することで、一旦24-kDa 中間体になり、その後、数 kDa に自己分解する。35 kDa全長体から24 kDa中間体に自己分解する際には、5つの中間体があることがSDS-PAGEで確認できた。これらの中間体はN末シークエンス解析の結果より、YabGのN末端側のArg5、Arg17、Arg49、Arg93のC末端側が加水分解されていることを明らかにした(Yamazawa et al., 2021, Kuwana et al., 2022)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度までの結果をJounal of biochemistryに掲載することができた(Yamazawa et al. J Biochem. 2022 Mar3;171(3):315-324.)。さらに、Clostridium属細菌、Geobacillus属細菌のsporopainのクローニング、組換えタンパク質の発現・精製・活性測定を行い、sporopainの基質特異性や、各細菌のsporopainの菌特異的機能を明らかにすることができた。現在、投稿論文を調整中である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究で、SporopainがN末端領域をどの様に分解するかは明らかにしてきたが、その機能までは明らかにできていない。N末端の機能を明らかにするためにN末端領域によるSporopainのプロテアーゼ活性の影響を、組換え体を用いて検討して行く。また、申請書の研究実践計画にある様に結晶構造解析を進めて行く。
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