研究課題/領域番号 |
20K07491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
福田 和正 産業医科大学, 医学部, 准教授 (40389424)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 新規感染性微生物 / 呼吸器感染症 / 小児鼻汁 / 16S rRNA遺伝子 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
IOLA (Infectious Organism Lurking in human Airways)は、申請者らが慢性下気道感染患者由来の気管支洗浄液(BALF)検体から発見した新規細菌である。IOLAは、病原性を有する可能性が示唆されるが、未だに分離培養が成功しておらず、その性状はほとんど不明である。本研究では、呼吸器疾患関連臨床検体を対象にスクリーニングを行い、IOLA陽性率を検証するとともに、得られた新鮮IOLA陽性検体を用いて培養細胞への感染実験を試み、IOLAの培養法確立と性状解明を目指す。また、IOLA陽性検体からゲノム配列を取得し、遺伝的多様性と病原性との関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
いまだに培養法が確立されておらず、その性状についてはほとんど不明である新規な細菌IOLAは、小児鼻汁検体において5.4%(103/1,920検体)頻度で検出された。IOLAの検出には地域性、季節性は認められず、症状における検出頻度の違いも認められなかった。IOLAの病原性については未だ不明であるが、IOLA 16S rRNA遺伝子配列には、5つの配列系統が存在し、系統別の病原性に違いがあることが強く示唆された。また、ヒト由来気道上皮細胞との共培養により IOLAの増殖が可能であることが示された。本研究で得られた成果は、IOLAの培養法の確立や病原性の解明に極めて有用な情報になると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性下気道感染患者由来の気管支肺胞洗浄液から検出された細菌IOLAは、病原性が強く疑われる科のレベルで新規な細菌である。しかし、未だに培養法が確立されておらず、その性状についてはほとんど不明である。IOLAは培養法で検出できないだけではなくグラム染色でも検出できず、医療従事者はその存在にすら気づくことができない状況であり、IOLAの病原性解明は喫緊の課題である。本研究ではIOLA検出頻度や遺伝的多様性等を明らかにし、身近な病原体候補であることを明らかにした。本結果は、IOLAの培養法の確立、性状や病原性の解析に寄与する情報であり、今後IOLAと原因不明疾患の相関解明等に役立つと考えられる。
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