研究課題/領域番号 |
20K07543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
大谷 真志 東邦大学, 理学部, 准教授 (20383713)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 酸化ストレス / NK細胞 / 敗血症 / xCT |
研究開始時の研究の概要 |
体内環境が酸化ストレス状態に傾くと、炎症疾患の悪化やがんの発症につながると考えられているが、酸化ストレスが個体の免疫機能に及ぼす影響については不明な点が多い。抗酸化機構を担うシスチン/グルタミン酸輸送体の構成分子xCTの欠損により体内環境が酸化方向に傾いたマウスでは、野生型と比べてNK細胞が未熟で、敗血症時の症状の軽減とNK細胞のIFN-γ産生量の低下が見られることから、本研究では、酸化ストレスが生体内のNK細胞に与える影響について分子レベルでの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
野生型マウスと比べて酸化ストレス状態に陥りやすい xCT 欠損 (xCT KO) マウスでは、敗血症時に NK 細胞の IFN-γ 産生能が低下する。この IFN-γ 産生能の低下は、遺伝的な NK 細胞の機能不全や IFN-γ 産生を誘導するタンパク質の発現の違いによるものではなく、敗血症時に体内の酸化ストレス状態が野生型マウスよりも亢進することが原因で生じた可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に酸化ストレスは、炎症性疾患の増悪・慢性化やがんの発症につながると考えられている。しかし、本研究結果は、酸化ストレスが NK 細胞の働きを抑制することで敗血症のような全身性炎症反応が過剰に起こらないよう働いている可能性を示すものであり、炎症性疾患の治療おいて酸化ストレスを抑制することが悪化に繋がる可能性があることを提起するものである。
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