研究課題/領域番号 |
20K07577
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
関田 洋一 北里大学, 理学部, 准教授 (20431950)
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研究分担者 |
松本 俊英 北里大学, 医学部, 講師 (10623184)
木村 透 北里大学, 理学部, 教授 (50280962)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | がん幹細胞 / エピジェネティクス / AKTシグナル / 膠芽腫 / グリオブラストーマ / state transition / 脱分化 / エピゲノム / 代謝産物 |
研究開始時の研究の概要 |
AKTシグナルは細胞の増殖や生存を促進したり、代謝経路を活性化したりするなど、細胞の生存に重要なシグナル経路である。そのためがん組織で異常に活性化していることが多い。私たちは、このAKTシグナルが細胞の初期化を促進することを発見し、その分子機構を解明してきた。本研究では、この知見をがん幹細胞の発生機構の解明へとつなげる。がん幹細胞は、自己増殖と再分化することで、様々な細胞種が混在したヘテロな細胞集団のがん組織を作り出し、薬剤耐性といった悪性化の元凶となるものである。本基礎研究により、がん幹細胞の発生機序を理解し、新規治療法開発の指針となることが期待される。
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研究成果の概要 |
がん組織は、ほとんどの場合、組織内にさまざまな種類の細胞を含んでおり、このような性質を「がん組織の不均一性(heterogeneity)」という。がん治療が難しいのは、がん組織を構成する細胞種ごとに、薬剤や放射線への影響が異なることが大きな原因となっている。がん組織のheterogeneityを生み出すメカニズムとして、がん幹細胞(cancer stem cell, CSC)の存在が重要だと考えられている。本研究では、CSCが発生する分子機構の解明を目指して、シグナル伝達経路の役割についての解析と、脳腫瘍の一種である膠芽腫由来細胞を使ったCSCを可視化する実験系の構築を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん幹細胞は、がん治療が困難であることの元凶だと考えられるが、その発生メカニズムなど生物学的な知見は乏しい。本研究で得られた、がん幹細胞とAKTシグナル経路の関連や、がん幹細胞を可視化する実験系は、がん幹細胞の基礎研究に貢献すると考えられる。また、がん幹細胞発生に関する遺伝子の探索や治療薬の探索に活用される可能性を持っている。
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