研究課題/領域番号 |
20K07587
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
富田 弘之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50509510)
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研究分担者 |
岡田 英志 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (30402176)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | glycocalyx / cancer / グリコカリックス / 腫瘍 / 癌 / 大腸癌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、癌細胞の遺伝子を改変することでグリコカリックス自体の増減をコントロールし、生体内微小環境を含めた病理組織解析を行うことで、次の問題に答えることを目的とする。①癌のグリコカリックスは癌細胞自体に対してどのような役割を持つのか?②腫瘍微小環境 (線維、血管、神経、リンパ管、筋組織など間質組織のある)において、癌のグリコカリックスはどのような影響を及ぼすのか?
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研究成果の概要 |
グリコカリックスの主成分のヘパラン硫酸を血管内皮細胞特異的に減少したコンディショナルノックアウトマウスを作製した(EXT1-VE-CreERマウス)。このマウスにマウス大腸癌細胞を移植し、腫瘍形成を経時的に観察した。すると、野生型マウスと比較して、ノックアウトマウス(EXT1-VE-CreERマウス)では大腸腫瘍の増殖速度は促進していた(統計学的有意差はみられなかったものの)。この結果より、宿主における血管内皮でのグリコカリックス減少状態は、腫瘍の増大に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、初めて血管内皮グリコカリックスと癌の関連を調べた研究である。本研究計画には、ヒトでみられる実体を基礎にした構造的研究を発展させるだけでなく、新たな構造物と認識されたグリコカリックスと癌におけるその機能を明らかとし、新たな治療抵抗性のメカニズムの解明とそれに基づく今後のドラッグ・デリバリーの改善や革新が期待できる。また、癌血管とグリコカリックスを結びつけた点は今までになく、オリジナルティがあると考える。
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