研究課題/領域番号 |
20K07624
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
池田 幸樹 関西医科大学, 医学部, 助教 (10633026)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インテグリン / 神経膠芽腫 / 阻害薬 / 神経膠腫 / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
インテグリンは複数のがん種において発現と増悪化の関係性が着目されている分子であるが、その詳細については不明な点が多い。 本研究ではがん患者における網羅的遺伝子発現量解析から、特に増悪化への影響が顕著に見られた神経膠(芽)腫におけるインテグリンに着目し、Talin-1やRap1といったインテグリン関連因子との病態への関係性及びインテグリン活性化がもたらす下流シグナル伝達の解明を目的とする。 研究の進展により、神経膠(芽)腫におけるインテグリンシグナルと病態の関係性の一端が明らかにされる事で、当該病態に対する新規治療法に繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
神経膠芽腫(GBM)におけるインテグリン活性化による増悪化のメカニズムについて明らかにする上で、インテグリンを抑制する新規薬剤を開発した。この薬剤は顕著ながん増殖阻害効果が観察され、一方で、正常細胞においてはGBM細胞に比べて薬剤が効きにくいことを明らかにした。これらのことはインテグリンがGBM細胞の増悪化に寄与していることを強く示唆している。さらにこの薬剤を作用させたGBM細胞からRNA抽出を行い、トランスクリプトーム解析を実施した。その結果、GBM細胞におけるインテグリン活性化による新たなシグナル伝達メカニズムと複数の下流経路について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GBMは難治性希少疾患であり、有効な治療法が存在していないことから、治療法の開発に繋がる基礎研究の発展が求められている。本研究において開発した新規インテグリン阻害薬は正常細胞に効きにくく、かつ目的とするGBM細胞に効果的であった。今後、この作用機序が明らかになることで、GBM病態に対する新たな治療戦略に発展する可能性が大きいことが示唆された。
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