研究課題/領域番号 |
20K07661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
江上 拓哉 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (40507787)
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研究分担者 |
堀岡 宏平 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10783699)
仲田 興平 九州大学, 大学病院, 講師 (30419569)
池永 直樹 九州大学, 大学病院, 助教 (90759755)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 膵星細胞 / 膵癌 / 間質 / 治療抵抗性 / 薬剤送達 / オートファジー / 薬物送達システム |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌では間質細胞である膵星細胞(PSC)が癌間質相互作用により癌細胞の浸潤、転移を促進し、またPSCによる細胞外基質の産生が薬剤送達性の低下や治療抵抗性に関与していると考えられている。当研究室ではこれまでにオートファジー抑制によるPSCの不活化が膵癌の浸潤、転移抑制することを見出した。本研究ではPSC抑制薬とナノ粒子を用いた薬物送達システム(DDS)との組み合わせにより、膵癌微小環境を標的として間質障壁を克服しうる新規膵癌治療薬を開発する。実用化に向けて膵癌同所移植モデルと膵癌自然発生マウスの検証を行い、効果が確認できれば速やかに特許取得、製薬企業へのライセンスアウトを目指す。
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研究成果の概要 |
膵癌では間質細胞である膵星細胞(Pancreatic Stellate Cells: PSC)が癌間質相互作用により癌細胞の浸潤や転移を促進し、薬剤送達性の低下や治療抵抗性にも関与していると考えられている。本研究ではPSC抑制薬とナノ粒子を用いた薬物送達システム(Drug Delivery System: DDS)との組み合わせにより、膵癌間質を標的とした新規膵癌治療薬を開発した。まずNano-ICGがICGに比べより膵臓腫瘍組織に選択的に長時間蓄積することを示し、このDDSにPSCのオートファジー阻害剤であるクロロキンを封入し投与することで抗癌剤の抗腫瘍効果を高めることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Nano-ICGにPSCのオートファジー阻害剤であるクロロキンを封入し投与することで、抗癌剤の抗腫瘍効果を高めることに成功した。さらに、Nano-ICG は、播種性結節に高い集積を示した。PDACと診断された患者の多くは転移をきたしていることを考えると、今回開発した薬剤が膵癌治療に極めて有益であり社会的意義が大きいと考えられる。
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