研究課題/領域番号 |
20K07669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | (財)冲中記念成人病研究所 |
研究代表者 |
三浦 裕司 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (10453698)
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研究分担者 |
菰原 義弘 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40449921)
元島 崇信 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (60726355)
田辺 裕子 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (00743692)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 免疫関連副作用 / 自己抗体 / CD74 / マクロファージ / CXCL10 / CXCL13 / ケモカイン / サイトカイン / 肺臓炎 / 抗CD74自己抗体 / irAE肺臓炎 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、免疫チェックポイント阻害剤 (ICI)により、様々な癌の予後が改善している。一方、ICIによる免疫関連有害事象 (irAE)は、その一部が致死的であり問題となっている。その発症メカニズムは不明な点が多く、リスク因子やバイオマーカーの確立のためにメカニズムの解明が望まれる。我々は、irAE肺臓炎のバイオマーカーとして、治療前の抗CD74抗体の存在を明らかにした。CD74は肺胞マクロファージ表面に発現しており、マクロファージの活性化に寄与すると考えられている。本研究では、血中の抗CD74抗体がマクロファージの活性化を誘導するメカニズムについて探索し、irAE肺臓炎の予防や治療に寄与したい。
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研究実績の概要 |
研究課題名:「免疫療法関連副作用における自己抗体と免疫細胞活性化の関連を明らかにする」 本研究では、抗CD74自己抗体と免疫チェックポイント阻害剤により、起きる免疫関連有害事象 (irAE)肺臓炎の関連性について、主に培養細胞や抗体、患者血清を用いて詳細な解析を加える事により、抗CD74自己抗体が肺線維症を引き起こすメカニズムを解明することを目的とする。2022年度は以下の研究を実施した。 1)前年度(2022年度)に腎細胞がんにおけるGrade 2以上irAE発現症例22例と非発症症例21例の血清を使用して、抗CD74自己抗体をELISA法測定し、それらの相関を検定した。 2)前年度(2022年度)に腎細胞がんにおけるGrade 2以上irAE発現症例22例と非発症症例21例の血清を使用して、CXCL13をELISA法で、CXCL10をLuminex systemを使い測定し、それらの相関を検定した。 2023年度は、該当ケモカインを産生している細胞の同定と、それらがirAEを引き起こすメカニズムの解明について実験と検討を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初仮定した抗CD74自己抗体とirAEの関係について相関を認めなかった。しかしながら、その過程で注目したケモカイン(CXCL10, CXCL13)がirAEに関連することが判明し、その解析とメカニズムについて実験を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、症例数は限られるが、irAE発現症例を含む腎細胞が症例から採取したPBMCを用いて、irAE発現に関連する末梢血免疫細胞をCyTOFで同定する。また、それらの細胞におけるCXCL10, CXCL13の遺伝子発現についてsingle cell RNAseqを利用して検討する予定である。
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