研究課題/領域番号 |
20K07677
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 逸人 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (40611281)
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研究分担者 |
水元 一博 国際医療福祉大学, 赤坂心理・医療福祉マネジメント学部, 教授 (90253418)
池永 直樹 九州大学, 大学病院, 助教 (90759755)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大腸癌 / 肝転移 / オルガノイド / scRNA-seq / 単細胞解析 / 大腸癌肝転移オルガノイド / シングルセル解析 / 腫瘍微小環境 / 治療抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌の肝転移は依然として大腸癌死因の約1/3を占めており、予後不良な病態である。その素因として肝転移腫瘍の化学療法への抵抗性獲得がある。治療抵抗性の一因として腫瘍微小環境内の高度不均一性があげられ、治療抵抗機序の解明には癌細胞だけでなく微小環境を構築している間質内の詳細な薬剤応答機序の理解が不可欠である。本研究では、シングルセル発現解析と、大腸癌肝転移由来オルガノイドおよび活性化肝星細胞を用いた肝転移微小環境再現モデルを併用することで、大腸癌肝転移における治療抵抗性獲得の機序を、特に腫瘍微小環境に着目して解明することで新規治療法の開発へとつなげる。
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研究成果の概要 |
オルガノイド樹立に向けて手技の確立を目指していたが、肝転移巣のオルガノイド樹立には至っていない。大腸癌を含む消化器癌のscRNA-seqのためのライブラリーの作成は100症例を超えており、大腸癌については、様々な免疫細胞やfibroblastのheterogeneityを明らかにし、得られた亜集団の分化の流れを知るために疑似系譜解析を行い、細胞間相互作用についての解析も行っている。大腸癌発癌過程については免疫微小環境の変化を明らかにしつつある。また、食道扁平上皮癌に対する術前化学療法が微小環境に及ぼす影響についても解析をすすめている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦における大腸癌罹患率および死亡率は年々増加傾向にあり、切除後の補助化学療法を行っても再発する例や、再発後に切除を目指し化学療法を行っても制御困難となり致死的経過を辿る例は依然として多く、その素因として肝転移腫瘍の化学療法への抵抗性獲得があげられる。そのため、大腸癌転移性肝腫瘍の化学療法抵抗機序の解明は、それを打破する新規治療法や個別化治療の開発において社会的要求度・貢献度が非常に高い。
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