研究課題/領域番号 |
20K07692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 信 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20431570)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | TP53 signature / 遺伝子発現プロファイル / 予後予測 / 予後因子 / 治療効果予測 |
研究開始時の研究の概要 |
TP53 signatureはがん抑制遺伝子TP53遺伝子変異の有無を予測する遺伝子発現プロファイルであり、乳がんの予後予測および化学療法の治療効果予測因子であることが明らかとなった。本研究では、乳がん以外の固形がんを対象として、TP53 signatureを他のがん腫へ応用し、予後や抗がん剤の治療効果の予測が可能かを検討する。
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研究成果の概要 |
9がん種1795例のTP53遺伝子変異および予後データを用いて、TP53 遺伝子変異と予後との関連性を検討したところ、TP53 遺伝子変異が予後におよぼす影響はがん種毎に異なることが示された。このため、21がん種8173例の遺伝子発現データを取得し、TP53 signatureがp53経路の遺伝子発現へ及ぼす影響を調べたところ、主に細胞周期関連遺伝子の発現プロファイルの違いから、癌は2群に分類された。 73例の乳癌を対象として、TP53 sig.と遺伝子修復関連遺伝子および免疫関連遺伝子の発現レベルの関連性を検討した結果、多くの遺伝子でTP53遺伝子変異群と野生型群の間で有意な発現差を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、TP53遺伝性変異がp53経路の遺伝子発現に及ぼす影響はがん種によって異なることが示された。特に細胞周期関連遺伝子の発現レベルによって2群に分類可能であることが示されたことから、TP53遺伝子変異を有する癌に対する治療はこれらの2群でそれぞれ別の治療戦略が必要であることが示唆された。また、TP53遺伝子変異およびTP53 signatureは遺伝子修復関連遺伝子および免疫関連遺伝子の発現レベルと強く関連することが示されたことから、これらの経路をターゲットとした癌治療において、TP53遺伝子変異ステータスが治療効果と関連することが示唆された。
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