研究課題/領域番号 |
20K07707
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 奥羽大学 (2023) 常葉大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
須藤 遙 奥羽大学, 薬学部, 教授 (20372980)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 微小管 / カタニン / ケトン体 / アセチルCoA / 紡錘体 / 異数体 / 異数性 / がん代謝 / 微小管切断 / 中心体 / がん抑制遺伝子 / 大腸がん / 体液性因子 / がん / 染色体 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸がんの約8割を占める、マイクロサテライト不安定性を持たないがんに対する、新規治療法の確立は、未解決かつ急務の課題です。マイクロサテライト不安定性を示さないがんの大部分は、染色体不安定性を示し、分裂期異常の機構解明と制御が、1つの鍵となります。近年、2型糖尿病において、大腸がんを含む、複数のがんが有意に増加すると報告されました。がん合併は偶然ではなく、糖尿病とリスクが共通である影響を排除しても増加するため、糖尿病自体に発がん促進の機構があると考えられています。本課題は、この現象に着眼し、糖尿病の関連因子が、分裂期の紡錘体異常を惹起し、大腸発がんを促進することを立証、その制御方法を提案します。
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研究実績の概要 |
大腸がんでの高濃度ケトン体の及ぼしかねない悪影響の研究(2021年にパブリッシュ)を受けて、さらにケトン体をはじめとする代謝方面とがんとの関係の研究を行った。BRCA1とカタニンとの関係である。BRCA1にはDNA修復機構への関与が良く知られるが、それと同時に脂肪酸合成抑制能も知られる。脂肪酸合成にはアセチルCoAが使われる。中心体付近での微小管のパルミトイル化は、紡錘体の微小管に影響を与えることも知られる。また、ケトン体合成にはやはりアセチルCoAが使用される。このような観点から、広く大腸がんでの機序をがん一般からとらえ直し、BRCA1と微小管切断の関係に焦点を当てる研究を行った。BRCA1と微小管切断との関係性は、2016年に発表した論文でも、乳がんのうち、異数体カリオタイプ解析から、トリプルネガテイブ型乳がんとの関係性が強く疑われており、解明しなくてはならない課題でもあった。ここにきて、代謝機能の方面でも関連性が示唆されたため、両方の観点から研究を進行している。さらに新規治療・予防法としてレスベラトロールのような天然の物質が示唆された(2021年)わけであるが、残念ながらレスベラトロール自体は薬としては使用できない性質がある。そこで機序だけを模倣した他の物質に着眼し、研究を続行した。1-Benzyl-4-phenyl-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylic acidがこれである。現在は、一般的な細胞生物学的活性に対するこの化合物の効果を、特にトリプルネガテイブ型乳がんに集中して調査中である。このように研究は継続中であるが、その途中で転勤があり、新しい研究環境の準備や立ち上げにもかなりの時間を費やしました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本課題の研究期間とコロナ禍がちょうど重なり、大きな打撃を被った。また、昨年は、転勤があり、研究再会まで、研究環境のセットアップなどに時間を費やしたため。
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今後の研究の推進方策 |
大腸がんの新規発がん機構として、糖尿病との関係から、新たに代謝因子による染色体異常の可能性を突き止めた。これをさらに推進し、がん一般としての、代謝因子の染色体異常への関係性について解明していく方針です。
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