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免疫チェックポイント阻害治療最適化のためのマイクロサテライト不安定性多様性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K07711
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター)

研究代表者

織田 信弥  独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 腫瘍遺伝学研究室長 (40333372)

研究分担者 江崎 泰斗  独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 消化管・腫瘍内科部長 (30463491)
瀧口 総一  独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 研究員(移行) (00280793)
下川 元継  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10625966)
宮下 要  独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 外部連携研究者 (60544088)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードマイクロサテライト不安定性 / DNAミスマッチ修復 / DNAポリメラーゼ / 複製エラー / ゲノム不安定性 / 免疫チェックポイント阻害治療
研究開始時の研究の概要

マイクロサテライト不安定性(MSI)は免疫チェックポイント阻害薬 (Immune checkpoint inhibitor, ICI)治療をはじめとするがん薬物法において極めて重要なバイオマーカーとみられているが、ヒト腫瘍におけるMSI形質は過単純視されており、現行のMSI解析法とMSI形質分類は不十分である。本研究は、ヒト腫瘍におけるMSI形質多様性の実態を解明し、それぞれの形質とMMR異常との真の関係を明らかにすることを目的とする。得られた知見により、ICI治療をはじめとするがん薬物療法の真のバイオマーカーを明らかにし、治療戦略を適正化、最適化することを最終目的とする。

研究実績の概要

マイクロサテライト不安定性(MSI)は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)治療をはじめとするがん薬物法において極めて重要なバイオマーカーとみられているが、ヒト腫瘍におけるMSI形質は過単純視されており、現行のMSI解析法とMSI形質分類は不十分である。より正確に奏効する集団を同定するために、ヒト腫瘍におけるMSI形質の実態を明らかにし、DNAミスマッチ修復(MMR)異常との関係を明らかにする必要がある。本研究は、(a)正確な高精度マイクロサテライト解析を「核」として、これに(b)次世代型シーケンサーによるゲノム変異頻度解析を併せて行うことで、ヒト腫瘍におけるMSI形質多様性の実態を解明し、それぞれの形質とMMR異常との真の関係を明らかにすることを目的とした。本研究により、ICI治療をはじめとするがん薬物療法の真のバイオマーカーを明らかにし、治療戦略を適正化、最適化することが最終目的である。本研究では、i) 腫瘍患者より切除された組織標品を対象とした解析として、A. 高精度マイクロサテライト解析系によるマイクロサテライト変化の詳細な評価、B. MMR異常に関連する他の形質の評価を、またこれを受け、ii) ヒト腫瘍におけるマイクロサテライト不安定化形質多様性を解明し、iii) MMR異常と各形質との関係を明らかにすることを計画した。初年度に高精度マイクロサテライト解析系を精度検証し、改善した。第2および3年度は、症例を選定し、マイクロサテライト不安定性を解析した。解析結果からは、広く認知されているマイクロサテライト不安定性形質とは異なる、より微細な変化が、薬剤治療の効果とよく相関することがわかってきた。すでに相関が明らかになっていたフッ化ピリミジン治療を受けた患者コホートに加え、ICI治療を受けた患者コホートについても、同様な結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の解析により、広く認知されているマイクロサテライト不安定性形質とは異なる、より微細な変化が、薬剤治療の効果とよく相関することが明らかになった。フッ化ピリミジン治療を受けた患者コホートについては、すでに公表の準備を終え、学術誌に投稿している。また、ICI治療を受けた患者コホートについても、同様な結果が得られたため、公表の準備をすすめている。

今後の研究の推進方策

残された解析をすすめる。ゲノム変異頻度とマイクロサテライト不安定化形質との関係については、がんゲノムプロファイリング検査をすでに受けた症例において、腫瘍細胞のマイクロサテライトを解析するアプローチも検討している。また、より微細なマイクロサテライト不安定性形質をとらえうるNGS解析手法の開発についても着手したい。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Activation of recombinational repair in Ewing sarcoma cells carrying EWS-FLI1 fusion gene by chromosome translocation2022

    • 著者名/発表者名
      Tanaka K, Suzuki K, Miyashita K, Wakasa K, Kawano M, Nakatsu Y, Tsumura H, Yoshida MA, Oda S
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 12 号: 1 ページ: 14764-14764

    • DOI

      10.1038/s41598-022-19164-x

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] DNA polymerase delta Exo domain stabilizes mononucleotide microsatellites in human cells.2021

    • 著者名/発表者名
      Shioi S, Shimamoto A, Song Y, Hidaka K, Nakamura M, Take A, Hayashi N, Takiguchi S, Fujikane R, Hidaka M, Oda S*, Nakatsu Y*
    • 雑誌名

      DNA Repair

      巻: 108 ページ: 103216-103216

    • DOI

      10.1016/j.dnarep.2021.103216

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Precision length determination and in silico simulation in PCR of microsatellite repeat sequences2021

    • 著者名/発表者名
      Shioi S, Shimamoto A, Nakagami Y, Qin L, Shimokawa M, Oda S
    • 雑誌名

      Electrophoresis

      巻: - 号: 12-13 ページ: 1323-1332

    • DOI

      10.1002/elps.202100021

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] キャピラリー電気泳動による超高精度マイクロサテライト不安定性解析系2023

    • 著者名/発表者名
      織田信弥
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 繰り返し塩基配列におけるDNAポリメラーゼの滑りダイナミクス - マイクロサテライトPCR増幅産物の高精度解析から2022

    • 著者名/発表者名
      塩井誠次郎、島本章義、中上裕有樹、下川元継、織田信弥
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] DNAポリメラーゼδExoドメイン変異によって不安定化される1塩基繰返しマイクロサテライト2021

    • 著者名/発表者名
      織田信弥、塩井誠次郎、瀧口総一、日高京子、藤兼亮輔、日高真純、中津可道
    • 学会等名
      第80回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] Mononucleotide microsatellite instability caused by DNA polymerase proofreading defects2021

    • 著者名/発表者名
      織田信弥、中津可道
    • 学会等名
      第79回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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