研究課題/領域番号 |
20K07717
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 祥夫 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (60321907)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 分子プローブ / 神経伝達物質 / センサー / 光電流 |
研究開始時の研究の概要 |
人間の感情などの機能が多く集まっている脳の深部における神経伝達物質を高選択的・高感度で検出し、脳内の化学動態をリアルタイムで計測するため、半導体電極とドーパミン認識用有機色素から構成される光電流計測用微小センサーの開発を行う。さらに、開発した微小センサーを用いて、脳深部における神経細胞間の化学的情報処理のメカニズムの解明と神経変性疾患の早期診断への適用の可能性について検討する。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、昨年度に引き続き神経伝達物質を特異的に検出するための蛍光分子プローブ設計・合成および性能評価および開発した試薬の医療診断の適応の可能性について検討した。蛍光分子プローブの蛍光発色団は、ドーパミン認識部位としてイミノ二酢酸-鉄錯体を採用した。また蛍光発色団については、標的物質(ドーパミン)との反応前後において蛍光強度が大きく変化することと、色素増感太陽電池としての機能があり、かつ励起波長が600~700nmであることの観点からシアニン骨格を採用した。これらの蛍光分子プローブが、それぞれ目的とする神経伝達物質を特異的に認識するかどうかを、生きたラットの脳組織を用いて確認した。具体的には、開発したプローブで脳組織を染色後、ドーパミン放出神経細胞が存在する腹側被蓋野(ventral tegmental area, ventral tegmentum、VTA)を電気刺激することによって、強制的な神経伝達物質の放出を試みた結果、電気刺激の応答に対応した蛍光強度の増加が観察されたことによって、in vivoイメージング証明することができた。さらに、光電流計測用の微小電極の表面に上記蛍光色素を修飾し、ドーパミンに対する応答を確認したところ、ドーパミンの濃度の変化に対応した蛍光色素から生じる光電流の応答を確認することが出来た。また、上記in vivoイメージング測定の再現性も確認することが出来た。さらに、より高感度測定が期待できる蛍光分子プローブの分子設計・合成が終了した。次年度はこの蛍光分子プローブを用いたin vivoイメージング測定を推進する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、合成が終了し、in vitroの系において神経伝達物質を高感度かつ高選択的に認識することが出来た化合物を用いて、生きたラットの脳組織におけるin vivoイメージング測定の再現性、原理確認を実証することが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、新たに開発した蛍光分子プローブを用いたin vivoイメージング測定の詳細な実験を行い、医療診断への適応について検討する。
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