研究課題/領域番号 |
20K07722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
楊 家家 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 研究准教授 (30601588)
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研究分担者 |
福永 雅喜 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 准教授 (40330047)
山本 洋紀 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (10332727)
呉 景龍 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 教授 (30294648)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | レイヤーfMRI / 層別脳機能 / 視触覚クロスモーダル / 7テスラ超高磁場fMRI / ヒト脳皮質層別の活動 / 大脳皮質層機能 / 触覚 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの対象認知過程は,多感覚情報の知覚,学習,記憶など脳の高次機能が総合されるもので,感覚種をまたがるクロスモーダルな性質を持つ。近年,機能的磁気共鳴画像(fMRI)技術の発達により,マクロ観点からクロスモーダルな情報処理に関わるヒトの後頭頂皮質と低次感覚皮質間の相互作用への理解が進めてきた。しかし,ミクロな脳機能素子となる皮質層がどのように情報処理を行うことによって,クロスモーダルな情報処理機能を実現しているかは未だ謎である。本研究では,最新の7テスラ超高磁場fMRI(レイヤーfMRI)技術を駆使して,一次感覚皮質と後頭頂皮質の各層における視触覚クロスモーダルな情報処理機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
ヒトの対象認知過程は,多感覚情報の知覚,学習,記憶など脳の高次機能が総合されるもので,感覚種をまたがるクロスモーダルな性質を持つ。本研究は,7テスラ超高磁場fMRIを用いてヒトの視触覚クロスモーダルな脳内情報処理を大脳皮質レイヤーレベルで検討した。その結果,一次体性感覚皮質の表層と深層ともに多感覚刺激に活動する脳領域と機能的に結合していることがわかった。さらに,対象刺激を知覚する際に一次体性感覚皮質の表層と深層は異なる機能的役割を果たしている可能性があることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトはある物体を見たときに,過去の経験や学習による記憶に基づき,手触りなどの関連性質を想起して,それが何であるかを理解する。この一連の作業は,一次感覚皮質と多感覚刺激に応答する領域間の各層間神経回路の役割が重要であると考えられる。本研究は,最新のレイヤーfMRI技術を用いて皮質レイヤーレベルでクロスモーダルな情報処理機構の検討を実現した。本研究の成果は,ヒトの多感覚情報処理の神経基盤解明に有用な知見が得られ,ヒト大脳皮質層の機能解明を推進する点にも意義がある。
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