研究課題/領域番号 |
20K07744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
林 俊宏 帝京大学, 医学部, 教授 (60505890)
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研究分担者 |
磯尾 紀子 帝京大学, 医学部, 講師 (90548330)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アドレナリン作動性神経 / 脳内環境 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病のアミロイド病理とタウ病理がどのように連関するかは発症機構における重要な問題である.青斑核は早期にタウ病理が出現する部位の1つであるが,青斑核ノルアドレナリン系による脳内環境維持機能やアルツハイマー病の病態に及ぼす影響は不明である.本研究はモデルマウスにおいて青斑核ノルアドレナリン系の活動を修飾させて,大脳皮質の活動計測を行い脳内環境の変調を調べる.さらに脳内環境の変調が初期アルツハイマー病のアミロイド病理をどのように修飾するかを調べることにより,青斑核ノルアドレナリン系の機能修飾による治療法の可能性を追求する.
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症蔓延状況のために先行させた細胞生物学的実験や生化学実験と短期間で完了する予備実験を実施した。 LC/NA系の慢性機能修飾を行う実験条件の1つとして、アルツハイマー病を模して青斑核ノルアドレナリン系の変性を引き起こすシードとなる異常リン酸化タウ凝集体を注入する実験を計画しているが、それに用いる異常リン酸化タウ凝集体を、タウP301S変異をコードするプラスミドを導入した培養 Neuro2a細胞株から精製した。また脳定位的微量注入法の立ち上げを行った。そして取得した異常タウ凝集体がシード能を持ち細胞間伝播されることを確認して,さらなる解析を行っている。また樹立したTau発現Neuro2a細胞株を用いてアピロイド前駆タンパク質を強制発現させて解析を行い、アミロイドカスケードとリン酸化タウの分泌にクロストークがあることがわかり,論文報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染蔓延状況による様々な影響により、当初2年間の研究の遂行は計画よりも遅れていたが、動物モデル実験よりもサイクルの短い細胞実験と生化学実験を優先して行い、その成果の一部は論文報告した。2022年度に新たな研究協力者を2名講座に迎え、動物実験系や光学神経活動計測系も立ち上がり、最近は順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
細胞実験・生化学実験が当初計画よりも拡充したので、引き続き推し進めるとともに、動物モデル実験系も立ち上がりつつあるので、当初の計画に沿った研究を行う予定である。
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