研究課題/領域番号 |
20K07756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
鈴木 喜晴 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (30596565)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 髄鞘 / オリゴデンドロサイト |
研究開始時の研究の概要 |
中枢神経系ではオリゴデンドロサイトによって大小様々な神経軸索が髄鞘化されている。その軸索径に応じて髄鞘を形成するオリゴデンドロサイトのサブタイプが異なることが知られており、さらに脱髄疾患や髄鞘タンパク質遺伝子の変異による疾患では、小径軸索がより脆弱であることが分かっている。本研究では、小径軸索の髄鞘形成に必須の膜貫通型タンパク質 Teneurin-4(Ten-4)に着目して、オリゴデンドロサイトのサブタイプによる小径軸索髄鞘化のメカニズムを解明し、活性化制御分子を同定する。さらに、その機序に基づいて関連疾患モデルにおける初期応用実験を試み、治療薬開発の可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
中枢神経系では大小様々な軸索が髄鞘化されているが、関連疾患や神経活動依存的な髄鞘形成において、小径軸索がより影響を受け易いことがわかっている。さらに小径軸索はオリゴデンドロサイトのsubpopulationのうちI・II型によって髄鞘化されるが、そのメカニズムは未解明である。本研究では小径軸索特異的に髄鞘形成不全を示すteneurin-4(Ten-4)欠損マウスの解析によって、1)Ten-4がI・II型オリゴデンドロサイトの発生・分化に必要であること、2)Ten-4の細胞接着活性と細胞骨格制御活性がその髄鞘化に重要であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで多くの髄鞘関連の研究において、オリゴデンドロサイトは単一種として扱われ、髄鞘化される軸索径も大小について詳細に解析される例は少なかった。一方で、関連疾患や神経活動依存的な髄鞘形成において、小径軸索がより感受性が高いことが示されており、その髄鞘化は特異的なオリゴデンドロサイトsubpopulationによってなされている。本研究ではこれらの機序の一端を証明するに至り、関連疾患の治療やQOL向上等を目指した応用研究において、より特異的且つ効果的な改善法の開発の可能性が期待される。
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