研究課題/領域番号 |
20K07758
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
林 義剛 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10631567)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 気分障害 / オリゴデンドロサイト / オリゴデンドロサイト前駆細胞 / DNAメチル化 / エピジェネティクス / RRBS |
研究開始時の研究の概要 |
気分障害は、抑うつ状態を呈する大うつ病と躁状態、抑うつ状態を繰り返す双極性障害を含む疾患の総称であり、認知・情動・意思決定に強く関連し、ヒトにおいて他の哺乳類よりも発達している脳部位である、大脳前頭前野が病態責任部位の一つとして注目されている。研究代表者は、気分障害患者の前頭前野においてオリゴデンドロサイトとその前駆細胞が減少していることを発見し報告した。本研究では、このオリゴデンドロサイトの破綻と気分障害の病態との関連を、後天的に遺伝子発現を制御するエピジェネティック変化に注目し、病態の原因追求を目指す。
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研究成果の概要 |
気分障害は、認知・情動・意思決定に強く関連する前頭前野が病態責任部位の一つとして注目されている。研究代表者は、気分障害患者の前頭前野特異的にオリゴデンドロサイトとその前駆細胞が減少していることを発見し報告した。本研究では、オリゴデンドロサイトの破綻と気分障害の病態との関連を、エピジェネティック解析から明らかにすることを目的とする。自殺者4例、対照者5例の死後脳前頭前野から、神経細胞、オリゴデンドロサイト、オリゴデンドロサイト前駆細胞のDNAを抽出し、次世代 シーケンサーによるDNAメチル化解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経科学、病態神経科学分野でのエピジェネティクス解析は、これまでも行われてきているが、脳組織全体での解析が主であり、脳組織中の神経細胞・グリア細胞の密度が個体間で異なることによる影響を排除できていなかった。近年、グリア細胞と脳機能・疾患との関連が注目されてきているが、オリゴデンドロサイト注目した報告は少ない。本研究ではオリゴデンドロサイト特異的な解析を行うことにより、これまで明らかにできなかったエピジェネティクス状態やその変化の解析が可能であり、詳細な細胞の状態を反映したデータを得ることができ、基礎神経科学分野だけでなく、神経精神疾患の病態解明において重要な成果を得ることができると考えている。
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