研究課題/領域番号 |
20K07759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥野 龍禎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00464248)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NMOSD / IFN シグネーチャー / NMO / 視神経脊髄炎 / インターフェロンシグネーチャー / タイプ1インターフェロン |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患においてはtype1-interferonの発現が亢進し(IFN signature)、自己抗体の産生や炎症の増幅を介して病態に寄与することが広く知られているが、我々はNMOSD患者においてtype1-interferon関連シグナルが亢進することを見出した。この亢進は脳脊髄病変の合併と相関しておりIFN signature はAQP4抗体産生や中枢神経炎症の増幅を介してNMOSDの病態に関与していると推定される。本研究ではシングルセル解析や動物モデルを駆使してNMOSDにおけるInterferon経路を解明し、病態に基づいた新たなバイオマーカーや治療法開発につなげる。
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研究成果の概要 |
視神経脊髄炎(NMOSD)において、1型インターフェロン(IFN-1)シグネチャーの重要性が注目されている。我々は、PBMCを用いてNMOSD由来のcfDNAによるIFN-1誘導を見出した。DNase処理、cGAS阻害剤、Toll9アンタゴニストはIFN-1産生を抑制した。NMOSD患者のcfDNAのDNAメチル化パターンから、cfDNAの主な細胞源は好中球であることが示された。さらに、NMOSD由来の血清でNETosis誘導の増強が観察され、ジピリダモールで阻害された。NMOSDのIFN-1 シグネーチャーは好中球から主に放出されるcfDNAにより誘導されることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NMOSDはアクアポリン4抗体が引き起こす疾患であり、近年多数の生物製剤が使用可能になっているが、どのようにして本来出現しないアクアポリン4抗体が出現に至るのかは不明である。本研究によりNMOSDにおける自然免疫系の関与を明らかにできた。NMOSDの根本的な原因解明につながる成果である。
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