研究課題/領域番号 |
20K07761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
高橋 慶太 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (20773740)
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研究分担者 |
竹内 英之 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30362213)
田中 章景 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30378012)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | LOTUS / 多発性硬化症 / Nogo / Nogo受容体 / 神経炎症 / 軸索変性 / マイクログリア / multiple sclerosis / microglia / neuroinflammation |
研究開始時の研究の概要 |
現在のMS治療は、末梢における免疫反応を制御して再発を予防することに重点が置かれており、一定の効果をあげている。しかし、再発回数は減少するにも係らず、軸索変性が進行し神経機能が荒廃していく患者が多く、また、現在の治療法では障害された神経機能の十分な回復は望めない。従って、軸索変性の分子機序を明らかにし、軸索再生の促進に基づく神経機能の改善を可能にする新たな治療法の開発が喫緊の課題となっている。そこで本研究では、我々が積み重ねてきた知見に基づき、LOTUSの神経細胞およびミクログリアへの作用を明らかにし、MSにおける軸索変性・炎症の分子病態解明を推進し、新規治療法の開発へ展開することを目指す。
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研究成果の概要 |
神経機能分子のLOTUSが神経系の細胞だけでなく免疫細胞であるリンパ球においても作用し炎症病態に関連すること、さらには抹消の免疫細胞だけでなく中枢神経系の免疫担当細胞であるミクログリアにも作用し、中枢神経炎症にも係わる可能性を突き止めた。さらに、本研究でNogo受容体の欠損マウスを用いてLOTUSとNogo受容体の炎症病態に係わるこれら炎症に関連する細胞へ機能の解析を行ったところ、驚いたことにLOTUSはNogo受容体に対してだけではなく、別の分子に対してその機能を発揮し、炎症病態に大きく関与することを突きとめ、神経再生と炎症病態制御を同時に行う新たな治療ターゲットを見い出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のMS治療は、末梢における免疫反応を制御して再発を予防することに重点が置かれており、一定の効果をあげている。しかし、再発回数は減少するにも係らず、軸索変性が進行し神経機能が荒廃していく患者が多く、また、現在の治療法では障害された神経機能の十分な回復は望めない。従って、軸索変性の分子機序を明らかにし、軸索再生の促進に基づく神経機能の改善を可能にする新たな治療法の開発が重要な課題となっている。本研究により多発性硬化症の両輪を成す軸索変性と神経炎症の病態の一端を明らかとし、新たな治療ターゲットを見出したことは、新たな治療法の開発につながる重要な成果といえる。
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