研究課題/領域番号 |
20K07777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中馬越 清隆 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10436272)
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研究分担者 |
小金澤 禎史 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80431691)
玉岡 晃 筑波大学, 医学医療系, 客員教授 (50192183)
辻 浩史 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40633970)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 前庭刺激 / バランス障害 / 携帯型中耳加圧 / エア・カロリック検査 / 携帯型中耳加圧器 / エア・カロリック / 前頭側頭葉変性症 / 認知症 / 転倒 / 中耳加圧装置 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症患者の転倒・骨折の要因となりうる「めまい感」の実態を調査する。携帯型中耳加圧器を利用して前庭を刺激し、認知症患者に「めまい感」を誘発できるかを調査する。めまい感は前庭皮質の活性化の指標となり得るため、「めまい感」誘発がバランス障害の回復と相関するかを検証する。前庭刺激効果が確認できた場合、認知症患者のバランス障害に対し在宅かつ長期的な前庭刺激を取り入れたリハビリテーションを検討する。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス流行に伴い、2021-2023年まで高齢者の健常被検者募集が困難となっている。附属病院での臨床研究自体も新型コロナウイルス感染予防の観点から研究対象の変更、研究方法の再検討が必要となり、本件を筑波大学附属病院の倫理委員会へ再申請を行っている。当該年度はいまだ新型コロナウイルス対応が優先されていたため、直接的な臨床研究着手が現状不可能であった。まずは先行研究の代替として認められべく、過去の研究の提示や論文化を根拠に、アルツハイマー病患者の対象研究に絞り、認知症のレベル評価を行い、軽度認知症のみの対象とした臨床研究に変更となった。バランス障害の評価においても、重心動揺計を新たに加えることにより、めまい感の自覚症状を多角的に評価するツールを増やす予定である。この研究に関連し、アルツハイマー病において非注視時の矩形波眼球振動の頻度が重要であることを報告した他、認知症を合併しうる筋萎縮性側索硬化症での矩形波眼球振動が高次機能や肺機能、罹患日数と関連があることを発見し、本年度本邦の学会や国際ジャーナルや日本の学会で報告することができた。これらは論文化し、すでにアクセプトされている。これらの先行研究を基に、特定臨床研究として再構築した研究計画を作成したが、現在附属病院倫理委員会の予備審査を通過し、2024年6月に本審査予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス流行の影響より、筑波大学附属病院施設を利用した健常高齢被検者の募集や臨床研究が困難となった。本研究に関し同院倫理委員会申請時に、まず高齢者への直接的な先行研究を行うことが前提条件とされたため、新型コロナ感染の高リスク群である高齢者を募集して病院施設を利用した研究を行うことが許されず、新型コロナウイルス流行が落ち着くまで着手できない状態であった。現在は研究対象をアルツハイマー病患者に絞り、新たな特定臨床研究として研究を再構築し倫理委員会承認に臨んでいる状態である。
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今後の研究の推進方策 |
アルツハイマー病患者の認知症レベルを軽度認知症に絞り、健常高齢者との比較が不要な患者対象研究の特定臨床研究としての倫理委員会承認を目指し準備中である。これまでの先行研究から脳障害を反映すると考える矩形波眼球振動頻度をピックアップし、めまいやバランス障害の評価パラメータとして利用できないか検討調査することを、新たに準備中の研究計画に採用している。
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