研究課題/領域番号 |
20K07796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
坂元 直行 朝日大学, 歯学部, 教授 (40547981)
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研究分担者 |
八木 信明 朝日大学, 歯学部, 教授 (40536439)
石川 剛 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90372846)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫放射線療法 / シンプトンマネジメント / 免疫チェックポイント阻害剤 / 疾患特異的QOL / 内因性腫瘍抗原 |
研究開始時の研究の概要 |
進行消化器がんに対する放射線単独治療、ならびに化学療法・放射線療法・免疫療法の3者逐次併用療法による生活の質(QOL)の向上効果を検証し、新規シンプトンマネジメント法を確立するための基盤的データを取得することが本研究の目的である。計画している具体的な研究項目は、(1)化学療法・放射線療法・免疫療法を受ける進行消化器がん患者の疾患特異的QOLの経時的変化について解析し、化学療法・放射線療法・免疫療法によるQOLの向上効果について明らかにする、 (2)進行消化器がん患者に対する化学療法・放射線療法・免疫療法による疾患特異的QOLの改善に関する効果予測バイオマーカーについて探索する、ことである。
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研究実績の概要 |
がん治療によるQOLの改善効果について洞察し、その妥当性について評価が行われるべき時代となりつつある。これまで、我々は進行性の貧血を伴う進行胃がん症例に対して姑息的放射線療法を実施し、放射線治療後に胃がん局所の活動性を低下させることができた症例においては、進行性貧血の制御だけでなく、放射線治療がQOLの改善に寄与した可能性があることを確認している。一方、我々は進行胃がんにおいてがん病態に関連しているIL-8やVEGFの血清レベルや末梢血インターフェロンγ産生能が疾患特異的QOLを反映しており、有用なQOL関連バイオマーカーの一つとなりうることを見いだしている。こうした背景から姑息的放射線療法、化学療法、免疫療法によるQOLの向上効果について、進行消化器がん患者を対象として現在検証を行っている。 近年、高齢でがんと診断される患者が増加傾向にあり、どのような集学的治療が進行消化器がんと診断された高齢者に認容され、かつQOL向上につながるのかという視点で探索を続けている。 また、放射線治療はin situ tumor vaccineとしてブースター効果を発揮する可能性があり、免疫調整性のポテンシャルを有すると考えられている。また、ある種の抗がん剤では免疫応答性細胞死(immunogenic cell death)を引き起こすと考えられている。そこで、放射線治療や抗がん剤治療による腫瘍免疫に対する作用について検討している。放射線療法、化学療法、免疫療法の単独治療、並びにこれらの治療を併用した集学的治療を行う際、末梢血中の特定サブセットのTリンパ球の割合が変動するか、現在検証を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
解析対象を消化器がんとして、症例の蓄積に努めている。コロナ禍の影響にて移動制限や臨床業務の増加があり、研究計画に遅れが生じたため、補助事業期間再延長を行い、次年度へ繰り越している。
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今後の研究の推進方策 |
新規シンプトンマネジメント法の開発基盤を確立するため、引き続いて臨床データを集積する予定である
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