研究課題/領域番号 |
20K07801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 正直 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (60467321)
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研究分担者 |
本多 隆 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10378052)
山村 健史 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10709091)
川嶋 啓揮 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20378045)
藤城 光弘 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (70396745)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / RNAシークエンス / 神経伝達物質 / 腸粘液 / 神経伝達因子 / クローン病 / 粘膜関連細菌叢 / フローサイトメトリー |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患の腸表面の粘膜関連細菌叢から粘膜固有層までの免疫増幅経路は同時に同部位で評価すべき事象である。同じ部位の内視鏡生検検体を用いて、A)粘膜関連細菌叢の最適検出法を見出したうえで採取、細菌16SrRNA次世代シークエンス解析を行う。B)生検組織のフローサイトメトリーによる免疫担当細胞とT細胞の分布解析、細胞内炎症性サイトカインの定量を行い、免疫応答をカテゴリー化する。C)粘膜内蛋白質量解析により、炎症反応のKeyとなる分子の量と種類につき網羅的に解析する。A)B)C)から得た結果を疾患活動性とリンクさせ、腸粘膜炎症プロファイルを作成する。
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研究実績の概要 |
潰瘍性大腸炎(UC)患者から、大腸内視鏡検査中にブラシカテーテルと生検鉗子を用いて、寛解または活動性UCを示す部位の大腸から粘液および粘膜サンプルを採取した。活動部位と寛解部位の粘液サンプルから各因子のRNA発現量を比較した。更に有意にアップレギュレートされた神経ペプチドのRNAおよびタンパク質発現レベルについて解析した。 結果として、UCに関連する神経ペプチドのうち、前年の腸粘液RNAシークエンスの結果、ボルケーノプロットにより、寛解部では因子Xと因子Yの発現が有意に上昇し、炎症部では5因子の発現が有意に上昇していることがわかった。 粘液中の因子XのmRNAおよび蛋白発現レベルは、寛解部で有意に上昇した。逆に、炎症部位では粘膜中の因子X発現が増加していた。フローサイトメトリーにより、寛解部における因子X陽性細胞の蛍光強度は、粘膜よりも粘液で高かった。これらの再現性を調べるため、UC患者のモニタリング大腸内視鏡時に、直腸において同じ部位から腸粘液と生検組織を採取し、因子Xと因子Yの発現を解析したところ、因子Xについては再現性を示すことができたため、論文作成し投稿した。査読が為されて追加実験の必要があったため、更に寛解期におけるUC患者の大腸内視鏡時に大腸の各所から腸粘膜と腸粘液を採取し、フローサイトメトリー、mRNA発現量の解析を行い更なる詳細解析を遂行すると共に腸粘液と腸粘膜の間で起こっているUC発症に関わる現象についてサマリとなるシェーマを作成している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
論文投稿後、査読によりmRNA発現量の追加解析が必要となったため。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度と考え、mRNA発現量の追加解析を進める。研究計画の変更は無い。
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