研究課題/領域番号 |
20K07816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
橋本 賢一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 総合臨床部, 講師 (10726079)
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研究分担者 |
眞崎 暢之 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 講師 (00364795)
高山 忠輝 日本大学, 医学部, 教授 (10366601)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 心臓突然死 / ホルター心電図 / 不整脈 / 心不全 / 臨床電気生理 / 致死性不整脈 / 自律神経異常 / 健常人 / 心室遅延電位 / T波オルタナンス / 心拍タービュランス / 24時間心電計 / 自律神経 / 心疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦の心臓突然死(心突然死)の原因の多くは心室頻拍・心室細動等などの致死性不整脈であり年間約12万人にのぼる。心突然死の予防には、植込み型除細動器手術が唯一有効であるものの手術適応を決める高精度の心電図指標はない。近年計測可能となった24時間心電指標(心室遅延電位、T波オルタナンス、心拍タービュランス)及び心拍変動解析、心室期外収縮を組み合わせ高精度で不整脈死を予測できる可能性がある。本研究では、心突然死予測24時間心電図指標を組み合わせた独自の予測スコアリングモデルを構築し、高精度に心不全患者の心突然死を予知できるか検討する。本研究により心不全患者のリスク層別化を行い、心臓突然死防止への貢献を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は本研究において、心突然死予測24時間心電図指標を組み合わせた独自の心突然死予測スコアリングモデルを、高精度に心不全患者の心突然死を予知に役立てることである。そのために初年度は新規高分解能24時間心電計を用いて心突然死予測24時間心電指標の健常値を確立することを目標とした。さらに今年度以降心突然死24時間心電指標を組み合わせた心臓突然死予測スコアリングモデルを心不全患者において作成し、高精度に心突然死を予測する治療アルゴリズムを樹立することを予定している。健常ボランティア365名を対象としてホルター心電図データ収集が行われた。健常者365例における心突然死24時間心電指標(加算平均心電図, T波オルタナンス及び心拍変動解析、及び心室期外収縮の健常値の確立であった。まずは心突然死24時間心電指標の95パーセンタイル をもって健常値を求めることを目標とした。T波オルタナンスの健常値に関してはデータ収集、解析を終えて循環器系の主要な学会発表及び査読付き英文誌に論文発表を行った。また、心室期外収縮数に関する健常値に関する報告も主要な学会発表及び査読付き英文誌に論文発表を行った。2022年度以降は、心不全患者500例における心突然死24時間心電指標(LP, TWA及びHRT)と心拍変動解析、心室期外収縮を組み合わせた心突然死予測スコアリン グモデルを作成して検証することを実行している。対象となる心不全患者の基礎心疾患は心筋梗塞後、心筋症、高血圧性心疾患、弁膜症である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度に心突然死予測24時間心電図指標が計測可能な心電計を予定通り購入し健常ボランティアほぼ目標とする365名を対象として心電図データ収集を終えた。健常者365例における心突然死24時間心電指標(加算平均心電図,T波オルタナンス、心拍変動解析及び心拍タービュレンス健常値の確立を目標としている。T波オルタナンスの健常値に関してはデータ収集、解析を終えて循環器領域の国内学会(日本不整脈心電学会の心電学関連春季大会、心電学関連研究会)発表及び循環器領域の査読付きの国際誌(Journal of cardiology)に論文発表を行った。また、関連する研究として心筋梗塞例における加算平均心電図,T波オルタナンス及び心拍タービュレンスの組み合わせの有効性をプレリミナリーのデータとして循環器領域の査読付きの国際誌(Annulus of noninvasive electrocardiology)に発表した。心室期外収縮数の健常値に関する検討は国際誌(Frontiers in cardiovascular medicine)に掲載した。本研究結果を2023年7月の不整脈心電学会総会で発表予定である。現在加算平均心電図健常値の解析中であり、順次学会発表と論文発表を行っていく予定である。現在のところ心不全を対象とした患者のデータ収集が約50名に留まっており遅れているため、今後の組み入れを急ピッチで行う予定である。遅れている原因としてコロナのため心不全患者さん自体の入院制限があった、また研究代表者及び分担者もコロナ患者の診療を担当したため本研究へのエフォートが減ってしまった事が原因している。
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今後の研究の推進方策 |
現在加算平均心電図の健常値の解析中であり、順次学会発表と論文発表を行っていく予定である。今年度以降に心不全患者500例における24時間心電計でのデータ収集を行い、心突然死24時間心電指標(加算平均心電図, T波オルタナンス、心拍変動解析及び心拍タービュランス)を組み合わせた心突然死予測スコアリングモデルの検証を予定している。心不全患者からよりスムーズにデータを取るため、2022度より研究補助者(臨床検査技師)を雇用している。さらに共同研究者や関連する病院とも連携を深めて目標症例に達するように努める予定である。
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