研究課題/領域番号 |
20K07821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
窪田 哲朗 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (90205138)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / 抗DNA抗体 / 精神神経ループス / 神経精神ループス / 全身性エリテマトーデス(SLE) / 自己免疫疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)で認められる抗DNA抗体は,疾患特異性が高く,疾患活動性とも相関することが多いが,その病態形成上の役割は充分解明されていない。本研究は,性状の明らかなモノクローナル抗DNA抗体と,均一なDNA,および正常ヒト血液細胞を用いた実験系を確立して,抗DNA抗体がどのような細胞に,どのような機構で取り込まれ,どのようなシグナル伝達経路を活性化して,SLEの病態に関わるサイトカイン等の発現を誘導するのかを明らかにすることを目指すものである。
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研究成果の概要 |
本研究は全身性エリテマトーデスで産生される抗DNA抗体の,病態形成上の役割を明らかにすることを目的として計画した.モノクローナル抗DNA抗体WB-6は,単球に取り込まれて組織因子の発現および血栓形成傾向をもたらすが,これにはToll-like receptor 9の経路が関わっていることを証明した.2本鎖(ds)DNA特異的モノクローナル抗体2C10は単球に取り込まれて,末梢血単核球にIFN-alphaなどの産生を誘導する.これらの結果を発展させ,抗DNA抗体が中枢神経系の細胞にも取り込まれるか否かを検討したところ,WB-6および2C10がラットのアストロサイトに取り込まれることが観察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身性エリテマトーデス(SLE)の病態形成機構の一つとして,抗DNA抗体とDNAの免疫複合体がエンドサイトーシスで細胞内に取り込まれ,自然免疫のDNAセンサーを刺激してサイトカイン産生などが誘発されることが示唆されている.しかし,中枢神経系の細胞にもこのような機構が当てはまるか否かについてはほとんど知見がない.本研究は抗DNA抗体がアストロサイトにも能動的に取り込まれることを示したもので,SLEにしばしば見られる精神神経症状の発症機構の解明につながる重要な情報を提供するものである.
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