研究課題/領域番号 |
20K07848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高田 康徳 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (20432792)
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研究分担者 |
橋田 誠一 愛媛大学, 医学部, 研究員 (10156268)
高門 美沙季 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (30838032)
池田 陽介 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (60866698)
大澤 春彦 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (90294800)
川村 良一 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (90533092)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 在宅 / 自己採取サンプル / 高感度ELISA / 唾液 / 尿 / ろ紙血 / オンライン診療 / 超高感度ELISA / 心不全スクリーニング / 心不全 / NTproBNP |
研究開始時の研究の概要 |
現在当講座で研究している超高感度ELISAは、従来の方法よりも約1000倍高感度の測定が可能となるため、ごく少量の血液や尿のサンプルを用いて、従来の血液検査に匹敵する精度の検査を行うことができる。そこで本研究では、今後のオンライン診療の発展をふまえ、来院できない患者が自宅で採取できる指尖全血をろ紙に採取したものや尿などのサンプルを超高感度ELISAにて解析を行い、通常の医療機関での採血と同様な結果を得るための新しい臨床検査の方法を確立することである。具体的には、心不全のマーカーであるhANP, BNP, NTproBNPを在宅で採取した指尖全血や尿などのサンプルを用いて測定する。
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研究実績の概要 |
地方の医師不足や、医療費の削減、情報通信技術の発展を背景に、今後本邦において、オンライン診療・受診勧奨が進んでいくと考えられる。一方で、オンライン診療の課題として、医療機関で行われるような血液検査を中心とする臨床検査をどのようにとりいれるかということがあげられる。その際、想定される試料としては、来院できない患者が、自宅で採取できるパンチ採血による指尖全血をろ紙に採取したものや尿、唾液など非侵襲的に得ることのできるサンプルが考えられる。そこで本研究の目的は、今後のオンライン診療の発展をふまえ、来院できない患者が自宅で採取できる指尖全血をろ紙に採取したものや唾液、尿などのサンプルを我々が開発した超高感度ELISA系にて解析を行い、通常の医療機関での採血と同様な結果を得るための新しい臨床検査の方法を確立することである。その具体例として心不全や腎機能低下のスクリーニングを在宅で得られるサンプル(指尖全血をろ紙に採取したものや尿)により測定できる系を確立することを第一目標としている。さらに、R3年度からは、唾液による腎機能障害のスクリーニングのための検査方法について研究を行なっている。その結果、腎機能障害のマーカーと知られてい る因子Aが唾液中にも存在し、通常の医療機関で行う検査と強い相関を持つことを明らかにした。 R4年度は、一般住民を対象とした前向きコホート研究を実施し、457名の血液に加え、健診当日の朝に採取した唾液、尿を得た。また、今後の在宅採取サンプルの郵送を踏まえ、在宅採取尿について実際に夏場に郵送実験を行い、尿中Crを中心に、郵送の影響について調べた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定では3年間で100例のサンプルを収集する予定であったが1年目でそのほとんどを達成した。新たに在宅で自己採取した唾液による腎機能検査方法の確立についての研究を開始した。 昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大のためコホート研究がすべて中止となったが、R4年は、これらも再開し、457名の在宅採取唾液、尿を得ることができた。一方で、測定に用いる試薬(ELISA)の海外からの納入がストップしてしまい、研究延長をせざるをえなかった。R5年6月から試薬の輸入が再開される見通しである。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得た在宅採取ろ紙血、唾液、および尿サンプルを用いて、我々が注目する心不全、腎機能低下関連物質の測定を行い、すでに得ている血液データを用いて検証し、これらの在宅サンプルを用いたスクリーニングの有用性について明らかにする。
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