研究課題/領域番号 |
20K07858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
清宮 正徳 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (20554265)
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研究分担者 |
松下 一之 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (90344994)
佐藤 正一 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (90803255)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 異常反応 / AI / 主成分分析 / 薬剤 / アルブミン / 人工知能 / 自動分析装置 / 精度保証 / 臨床検査 |
研究開始時の研究の概要 |
近年では各種疾患の診断や経過観察に臨床検査が必須となっている。中でも臨床化学検査は腎機能、肝機能などといった各種検査が含まれ、診断に直結する。臨床検査の信頼性は近年飛躍的に向上したが、希に分析装置の故障や異常反応による誤った測定値が報告されてしまうことが発生する。本研究では、このようなインシデントを未然に防ぐため、試薬と検体の混合状況や反応波形の異常を検出し、誤報告を防ぐことを目的とし研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、日常検査における臨床化学検査の精度を保証するために、生化学自動分析装置から出力されるデータに加え、反応中の吸光度の推移を観察することで突発的に発生する異常を検出することを試みている。 我々はこれまでアルブミンの異常反応に着目して研究していたが、今回は他の共同研究施設に協力を求めると共に、これまで実施した分散異常、濁り異常、主成分分析に加え、吸光度が徐々に低下する現象のチェック法(エンド安定性試験)を開発した。そしてこれらの機能を生化学自動分析装置のデータ監視用コンピュータに組み入れ、日々の日常検査項目の反応波形を確認した。 その結果、これまでの方法で検出されてきたM蛋白などによる妨害に加え、新たに血中酵素のアノマリーの検出、および尿中生化学検査における薬剤の影響を発見した。アノマリーは内視鏡的逆行性胆管膵管造影の症例で発見されたが、これまでALPのみで発見されていた大分子型のアイソザイムがアミラーゼで初めて発見された可能性がある。また薬剤の影響について解析を進めた結果、当該薬剤が還元性を持ち、尿中には大量に排泄された結果尿中生化学検査項目の発色を妨害したことが推察された。近年の検査試薬は最終発色に酸化縮合を用いている物が多く、これらの検査項目は同様に発色が妨害されて偽低値を発生させ、ひいては誤診を引き起こしている可能性がある。 今回開発したエンド安定性確認を含め、これらの異常反応の検出を日常検査の中でリアルタイムに実施することは、臨床検査値の信頼性向上に貢献すると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、日常検査における臨床化学検査の精度を保証するために、異常反応や試薬の分注異常を効率的に検出することを試みている。 反応波形の各種吸光度の分散を計算する方法に加え機械学習法(AI)を用いて異常を検出する方法を実施した結果、これまでの方法では検出できなかった異常を検出することができたことから、本内容についての論文を投稿中である。また新たに開発したエンド安定性についても論文投稿を準備中である。 コロナの影響もあり全体的に進行がやや遅れたこと、海外の学会などでの研究報告が困難であったことから、研究期間を延長した。
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今後の研究の推進方策 |
反応波形異常の研究については、引き続き研究協力施設と連携して新たな異常の発見を試みると共に、尿中検査項目の薬剤による影響について引き続き研究を進めたい。またこれまでは第2試薬添加後の反応異常に着目していたが、第一反応領域の異常について解析できるように準備中である。 また今年度はこれまでの研究成果の論文化を進め行く予定である。
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