研究課題/領域番号 |
20K07864
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯島 正博 名古屋大学, 医学部附属病院, 客員研究者 (40437041)
|
研究分担者 |
小池 春樹 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80378174)
勝野 雅央 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50402566)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 免疫介在性ニューロパチー / 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP) / バイオマーカー / Neurofascin-155 / 自己抗体 / 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP) / 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP) / ニューロフィラメント-L(NF-L) / NOD B7-2 knockout mice / neurofascin-155(NF155) / Biomarker |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の狙いは免疫介在性ニューロパチーの治療適正化である。CIDP患者の病極期における生検神経から遺伝子発現プロファイルを作成する。また軸索障害を反映するニューロフィラメント-lightによる病態活動性マーカーの有用性を検証する。さらに動物モデルの免疫担当細胞のpopulation解析から病態最上流のpopulationを特定し、これらの免疫学的ネットワークの解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
ニューロフィラメント-light(NF-L)が、CIDPの病勢を反映することを確認し、治療反応性の評価における有用性を明らかにした。NF-LはCIDPで増加するとともに、mRSスコアと髄液蛋白と正の相関を認めた。また免疫療法に抵抗性を示すIgG4 抗NF155抗体陽性例は陰性例より高値であった。神経伝導検査(下肢CMAP)や病理所見(axonal degeneration)から、NF-Lは軸索障害を反映することが示された。 また、人ならびにマウス末梢神経におけるCIDP患者血清の反応性を網羅的に解析することにより、感覚性運動失調を特徴とする免疫性ニューロパチーの新たなバイオマーカーを特定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、CIDPの診断、ならびに疾患活動性を反映するバイオマーカーとしてNF-Lの有用性が確認された。この成果は、CIDP患者における治療反応性の客観的評価による治療適正化に有用であるとともに、軸索変性に至り可塑性に乏しい患者を治療前に推測する方法としても有用である。 また、本研究で明らかになったCIDPをはじめとする各種免疫介在性ニューロパチーにおいて、感覚運動失調を前景とした臨床像を有する患者を反映するバイオマーカーとして、新たな自己抗体を確認した。治療反応性の観点からは既存の免疫療法への反応は良好であることから、本自己抗体陽性例の治療方針ならびに予後判定に有用と期待できる。
|