研究課題/領域番号 |
20K07886
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
浦上 克哉 鳥取大学, 医学部, 教授 (30213507)
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研究分担者 |
河月 稔 鳥取大学, 医学部, 助教 (80736843)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 認知症予防 / アロマセラピー / もの忘れ検診 / 嗅覚異常 / 嗅覚検査 / 認知症検診 / 嗅覚 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)は早期に発見し適切な対応をすることで認知症への移行を予防できる可能性がある。そのためには、認知症が疑われる地域の高齢者をいかに早く病院受診に繋げるかが重要である。本研究ではいくつかの認知症、あるいはMCIで機能が低下することがわかっている嗅覚に注目し、①地域の検診で嗅覚検査および認知機能スクリーニング検査を合わせて実施することが認知症の早期発見に繋がるかの検討、②認知機能や嗅覚機能の低下が疑われたかたへのアロマセラピーによる介入が認知機能の悪化防止に有用かどうかの検討を行う。
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研究成果の概要 |
鳥取県琴浦町在住の65歳以上の86人を対象とした。認知機能評価は物忘れ相談プログラムを用い、嗅覚機能はOpen Essenceを用いて評価した。身体機能に関するアンケート、握力、体組成、歩行速度、椅子立ち上がり、バランス、Timed Up & Goテストを行った。 身体機能検査、認知機能検査の順でニーズが高かった。また、認知機能に関しては主観的な評価と客観的な評価との間に乖離を認めた。全対象者のうち、認知症に対する偏見がある者は47.6%、フレイルを正しく理解していた者は38.4%であった。高齢者向け検診の実施項目としては、身体機能と認知機能の評価を行う必要性が高いことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
比較的軽度の認知機能障害の方が病院に来られるケースが少しずつ増えているが、多くはある程度認知機能障害が進行してからの受診が多い。したがって、既に嗅覚機能の低下もある程度進行している方が多く、病院に来られた方に実施する嗅覚検査は早期発見のための検査としての役割が十分に果たせていない。早期発見に重要なのは地域の健康診断等であり、地域在住高齢者を対象に認知機能検査と嗅覚検査を合わせて実施することが認知症の早期発見に繋がることを検証できた。また、検査の結果、認知機能や嗅覚機能の低下が疑われた者へのアロマセラピーの可能性に関しては新型コロナ感染拡大のため検証できなかった。
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