研究課題/領域番号 |
20K07894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
桑原 基 近畿大学, 医学部, 講師 (40460860)
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研究分担者 |
楠 進 近畿大学, 医学部, 教授 (90195438)
宮本 勝一 近畿大学, 医学部, 准教授 (50388526)
山岸 裕子 近畿大学, 医学部, 講師 (80826040)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖脂質 / 蛋白 / 自己抗体 / 脱髄性ニューロパチー / ギラン・バレー症候群 / 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー / 傍締輪部蛋白 / 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎 / ガングリオシド / Caspr1 / リン脂質 / 多巣性運動ニューロパチー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は免疫介在性の脱髄性ニューロパチー患者の血清を用いて、末梢神経ミエリンを構成する糖脂質および蛋白を混合した複合抗原に対する特異的自己抗体を網羅的に解析することで抗体反応性の違いを見出し、新規標的抗原を同定する。さらに同定したIgG抗体のサブクラスを明らかにして補体活性化能を解析する。また、標的抗原の神経系における局在を同定することで自己抗体の臨床的意義を明らかにし、末梢神経の脱髄機序に関わる病態を解明する。
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研究成果の概要 |
脱髄性ニューロパチーの病態解明を目的として、ギラン・バレー症候群の患者血清を用いて末梢神経に局在する2種類の糖脂質抗原(GM1・GD1b)と3種の傍絞輪部蛋白抗原(NF155・CNTN1・CASPR1)を混合した6種の混合抗原に対する抗体反応性について調べたが、糖脂質-蛋白複合抗原に対する特異的抗体は確認できなかった。また、自己免疫性ノドパチーが疑われる患者血清を用いてCaイオン依存性の傍絞輪部蛋白抗体について検討したがCaイオン依存性の自己抗体は検出されなかった。一方、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の患者血清においてGQ1b抗原に対する反応性をもつ抗体が稀ながら存在することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少疾患の免疫介在性脱髄性ニューロパチーでは自己抗体がほとんど同定されておらず発症メカニズは十分に解明されていない。本研究では糖脂質と蛋白複合抗原を標的とした自己抗体は検出されず、末梢神経ミエリンもしくは傍絞輪部に局在する未同定の分子が標的抗原となっている可能性が示唆された。また、慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチーにおけるGQ1b抗体の存在が明らかとなり、本研究結果が今後のさらなる病態解明につながる可能性がある。
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