研究課題/領域番号 |
20K07897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
割田 仁 東北大学, 大学病院, 助教 (30400245)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多系統蛋白質症 / 筋萎縮性側索硬化症 / 骨格筋 / RNA結合蛋白 / hnRNP / トランスクリプトーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、HNRNPA1変異に伴う多系統蛋白質症(MSP)-筋萎縮性側索硬化症(ALS)で選択的変性に陥る細胞群(大脳皮質ニューロン,脊髄運動ニューロン,骨格筋細胞)と変性を免れやすい細胞群(外眼筋支配運動ニューロンや感覚ニューロン)を樹立済の自験MSP3および対照ヒトiPS細胞から分化誘導し、それらの比較研究から(1) 単純・共培養系+ストレス負荷における細胞表現型と分子細胞病理,各細胞間の相違,(2) 各細胞群の全トランスクリプトーム比較解析で抽出される病態関連分子とその相違,(3) 各細胞群においてhnRNPA1と相互作用するRNA種を明らかにして、治療標的分子の発見をめざす。
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研究成果の概要 |
多系統蛋白質症(MSP)と筋萎縮性側索硬化症(ALS)における細胞選択的な変性メカニズムを解明することを目的とし、自験MSP3原因遺伝子HNRNPA1のユニークな変異に注目し、患者由来人工多能性幹細胞(iPSC)を樹立した。MSP3特異的iPSC、およびゲノム編集で遺伝学的背景を揃えた対照細胞より運動ニューロン、骨格筋細胞へ分化誘導し比較解析を行った。骨格筋細胞への分化誘導効率、および長期培養法の改善の後、ストレス負荷試験を加え、細胞生物学的評価と分子細胞病理の比較解析を実施した。その結果、骨格筋細胞の病的表現型としてhnRNPA1の細胞質への局在変化を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果をふまえ、スペクトラムを形成しつつある多系統蛋白質症(MSP)-筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因遺伝子変異がもたらす細胞種選択的な変性メカニズムの解明と治療標的分子の発見につなげることで、治療法が未確立のこれら神経変性疾患のみならず、他の運動ニューロン疾患や骨格筋変性疾患の治療法開発にもつながる意義がある。
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