研究課題/領域番号 |
20K07905
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 大分大学 (2022) 熊本大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
増田 曜章 大分大学, 医学部, 講師 (50464459)
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研究分担者 |
植田 光晴 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (60452885)
安東 由喜雄 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (20253742)
大林 光念 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90361899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 小径線維ニューロパチー / 発汗機能解析 / アミロイドーシス / 自律神経障害 / 表皮内神経密度 / トランスサイレチン / 発汗機能 / 表皮内神経線維密度 / アミロイドニューロパチー / 皮神経 / 皮膚生検 |
研究開始時の研究の概要 |
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの治療は新規疾患修飾療法(DMT)の出現とともに目覚ましく発展しつつあり、それ故に「小径線維ニューロパチーの出現を超早期に診断するかに加え、いかにその進行度を正しく評価し、至適治療法を選択するか」、そして「いかに正確な治療効果の判定法を確立するか」が最重要課題となっている。本研究では、①小径線維ニューロパチーに関するハイスループットスクリーニング法、②患者が呈する小径線維ニューロパチーの臨床症状を惹起する病理学的変化の『予兆』を捉える血清学的マーカー、③新規DMTについての正確、かつ簡便なサロゲートマーカー、の確立を行う。
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研究成果の概要 |
TTR-FAPの早期診断、進行度評価、治療効果判定に有用な新規サロゲートマーカーの開発を行った。本研究で用いた発汗機能解析法はアミロイドニューロパチーによる発汗機能障害を正確かつ迅速に検出でき、電気化学皮膚コンダクタンスが、病理組織学的な皮神経脱落、神経生理検査異常、臨床症候を反映することを、はじめて明らかにした。さらにアミロイドーシスによる臓器障害を早期から捉える複数の血液バイオマーカーを同定した。特に本研究で用いた発汗機能解析法は、TTR-FAPのみならず、ALアミロイドーシスやシェーグレン症候群などでも小径線維の異常を同定でき、様々な末梢神経障害の診断に極めて有用である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においてTTR-FAPの早期診断および病態評価に有用な複数の新規バイオマーカー候補を明らかにした。特に本研究で用いた発汗機能解析法は、小径線維障害に起因する臨床症状、病理組織学的変化および生理学的変化をそれぞれ反映していた。そのため、アミロイドニューロパチーのみならず、他の末梢神経障害疾患においても、小径線維ニューロパチーに伴う感覚障害や自律神経障害で悩まれている患者に、本解析法を応用することで、診断精度の向上、早期治療、ひいては患者のQOL向上につながることが期待される。
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