研究課題/領域番号 |
20K07906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
岡本 裕嗣 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (60709658)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ミトコンドリア病 / 白質脳症 / GDF-15 / 髄液メタボローム解析 / 認知症 / 次世代シークエンサー / メタボローム解析 / GDF-15 / 高齢者 / 遺伝子診断 |
研究開始時の研究の概要 |
ミトコンドリア病の病態は多様であり、脳症、筋症を中心として様々な病態を引き起こすが、遺伝子診断未確定の病態が数多く存在する。それはミトコンドリア病が、細胞ごとに細胞内局在差が存在するmtDNAと、膨大な数のミトコンドリア関連核遺伝子のどちらの異常によってももたらされるからである。また、ミトコンドリア自体の加齢による影響もあり、高齢者におけるミトコンドリア病診断は非常に難しい。 しかし、老年期発症のミトコンドリア病は、潜在的に存在しており、中でも原因不明の白質脳症・認知症におけるミトコンドリアの関与に我々は着目している。老化と疾病を考える上でミトコンドリア異常を明らかにすることは重要である。
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研究成果の概要 |
我々は潜在的に存在する高齢発症ミトコンドリア病の原因遺伝子を明らかにし、白質脳症・認知症に及ぼす影響を明らかにすることを目的として研究を行なった。 次世代シークエンサーを用いて既報告の167の核遺伝子による診断パネルを用いていくつかの成果を得たが、診断効率が上がらないため、今後検索範囲をさらに拡充して検索を行う必要性を確認した。一方、疾患マーカーとして血清GDF-15が高齢者や白質脳症の症例に有用であるかどうかの検討を行なったが、中枢性ミトコンドリア病のマーカーにはなりえなかった。本研究ではさらに、髄液からのメタボローム解析を行い、複数の髄液中のマーカー候補を同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリアは、細胞のエネルギー産生に関与する小器官で、その異常であるミトコンドリア病は出生時から老年期に渡り存在することがわかってきました。しかし、高齢者におけるミトコンドリア病の診断は難しいのが現状のため、高齢発症ミトコンドリア病の原因遺伝子を明らかにし、白質脳症・認知症に及ぼす影響を明らかにすることを目的として本研究を行ないました。本研究では既存の遺伝子を167選択し調べましたが、さらに検索範囲を広げる必要性を確認しました。また、病態のマーカーとして髄液のメタボローム解析を行い、新規バイオマーカー候補をいくつか発見しました。ミトコンドリア病の髄液を用いた研究はこれまでにない研究です。
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